ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツ
ディズニー・エクスペリエンス(Disney Experiences)は、ウォルト・ディズニー・カンパニーにある3つの主要な事業部門の1つである。同社の「ディズニーパーク」およびリゾート事業の企画、開発、マネジメント、レジャー事業を行う関連子会社の統括を担当する。 ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツ事業部門は、1971年フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドにマジック・キングダムがオープンした際にウォルト・ディズニー・アトラクションズ事業部[1]として発足した。 2018年3月にはウォルト・ディズニー・パークス・アンド・リゾーツがディズニー・コンシュマー・プロダクツと統合[2]し、ディズニー・パークス・エクスペリエンス・コンシューマー・プロダクツ[3]へ改称。その後、2019年1月にディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツ[2]、2023年11月にはディズニー・エクペリエンスと改称した。 歴史
事業テーマリゾートアメリカ国内(カリフォルニア州、フロリダ州)の2つのディズニーパークおよびフランスのパリにあるパークはウォルト・ディズニー・カンパニー本社が直接所有し、香港、上海のパークは、ディズニー本社と現地政府などの合弁会社が所有する形式を取っている。いずれのパークもディズニー本社の4大事業部門の1つであるディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツが所管している。東京のパークのみライセンス契約である[18]。 ディズニーランド・リゾート→「ディズニーランド・リゾート」も参照
ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート→「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」も参照
東京ディズニーリゾート東京ディズニーリゾートは、株式会社オリエンタルランドがディズニーからライセンスを受ける形で独立して所有・運営しており、ディズニーの資本は直接・間接とも入っていない。ディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツは主にディズニーパークを中心とするリゾートの運営面での支援を所管している。(ライセンス管理はディズニー・エンタプライゼズ・インクが所管)
ディズニーランド・パリディズニーランド・パリはディズニー社とフランス政府の合併企業のユーロ・ディズニーS.C.A.による運営。
香港ディズニーランド・リゾート香港ディズニーランド・リゾートはディズニー社と香港インターナショナルテーマパークとの運営。
上海ディズニーリゾート上海ディズニーリゾートディズニー社が所有、上海シェンディ・グループが運営している。
テーマクルーズディズニー・クルーズ・ライン→詳細は「ディズニー・クルーズ・ライン」を参照
屋内型テーマパークディズニー・クエスト→詳細は「ディズニー・クエスト」を参照
その他の事業その他の主な事業は以下の通り。
他社のテーマパークでのディズニー作品の展開ユニバーサル・スタジオディズニー社が2009年にマーベル・エンターテインメント[19][20][21]、2012年にルーカスフィルム[22][23][24]、2019年に20世紀スタジオ(21世紀フォックス)を買収[25][26][27][28]したことにより、いくつかのディズニーが所有する作品が競合のテーマパーク内に登場している。 ディズニーがマーベルの買収を発表した際、ディズニー社はマーベルが今まで結んでいた契約はこれからも続けると発表した。そしてその中には1994年にユニバーサル・テーマパークスの親会社のコムキャストとNBCユニバーサルと結んだ契約も含まれていた。これはユニバーサル・テーマ・パークス内でマーベル作品のキャラクターを登場させる際に、競合が同じキャラクターを使ってはいけないというものである。現在、アメリカ・フロリダ州のアイランズ・オブ・アドベンチャーでアベンジャーズ、Xメン、スパイダーマン、ファンタスティック・フォーが登場しており、日本のユニバーサル・スタジオ・ジャパンではスパイダーマンのみ登場している。 そのためこの契約により、アメリカのミシシッピ川以東にあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートと、日本にある東京ディズニーリゾートでは、スパイダーマンのみのキャラクターとその関連キャラクター(チーム・メンバー、脇役、悪役など)を登場させることは出来ない。 ディズニーランド・リゾートはミシシッピ川以西にあるため、全てのマーベル・キャラクターを登場させることが出来る。 フロリダと東京以外ではマーベル作品を扱うにあたって制限は設けられていない。香港ディズニーランドではシミュレーター・ライドのアイアンマン・エクスペリエンスが開業した事を皮切りに世界中でマーベルをテーマとしたアトラクションが造られている。ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーではガーディアンズ・オブ・ギャラクシー - ミッション:ブレイクアウト!が開業し、上海ディズニーランドにもマーベル・ユニバースが開業、2021年にはアベンジャーズ・キャンパスが開園した[29][30]。現在、エプコットに「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」をテーマとしたアトラクション、東京ディズニーランドにマーベル原作の映画「ベイマックス」をテーマとしたアトラクションが開業した。 その他のテーマパークレゴランド・カリフォルニアとレゴランド・フロリダにはスター・ウォーズをテーマとした小さなエリアがあったが、2020年に共に閉鎖された。日本においてもUSJのシネマ 4D シアター内には現在も『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のポスターが存在する。また、USJにおいてスター・ウォーズに登場するストームトルーパーの模型がディズニーのルーカスフィルム買収後も数年間存在していた。 また、ユニバーサル・スタジオ・北京には2019年にディズニーに買収された20世紀フォックス(21世紀フォックス)の作品のアトラクションなどがある。 20世紀フォックスのテーマパークと起訴2019年3月、ウォルト・ディズニー・カンパニーは同業の大手ハリウッド映画会社の20世紀フォックスを買収[31]し、ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下(子会社)の映画スタジオとなった。 ディズニーに買収される以前、20世紀フォックス(21世紀フォックス)はテーマパークを計画予定でマレーシアのクアラルンプールにリゾート・ワールド・ゲンティンの一部とドバイに「20世紀フォックス・ワールド」と呼ばれるディズニーランドのような大型テーマパークを建設[32][33]していた最中であった。テーマパーク内はアトラクションや外見、世界観のようなものなど約7割完成しており、まもなく開園であった時にディズニーに買収され、ディズニーは「20世紀フォックスのテーマパークは挫折の可能性」と発言したあと、20世紀フォックス・ワールドはカジノと隣接する計画のため、ファミリー向けのブランド戦略を取るウォルト・ディズニー・カンパニーが遅延を理由に同計画を無効にしようとしている、と非難[34]した。 その後、一方的にディズニーとフォックスから、中止を求めるよう指示され、11月26日にカリフォルニアの中央地区連邦地方裁判所に、投資額などに相当する10億ドル(約1140億円)の支払いを求め、フォックスとディズニーを訴えた[35]。 脚注注釈
出典
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