ダンジグ系
ダンジグ系あるいはダンチヒ系(ダンジグけい、Danzig Line)は、馬(主にサラブレッド)の父系(父方の系図)の1つ。祖とするダンジグ(ダンチヒ)が輸入されておらず、日本における呼び方はさまざまであるが、本項ではダンジグ系で統一する。 概要ダンジグ系はノーザンダンサー系の一支流で、ダンジグを祖とする父系である。主要国に存在するノーザンダンサーの子系統の中で最大の規模を誇り、オセアニアの生産界をほぼ支配、英愛圏においてもサドラーズウェルズ系を生産頭数で上回り最大である。北米でもストームバード、サドラーズウェルズ両父系に次ぐ頭数が生産されている。 ダンジグ自身は生涯で3戦3勝。出走したレースは圧勝だったものの大レースでの成績は無く、故障で引退を余儀なくされた。しかし競走馬として発揮されなかった能力は種牡馬として発揮されて多数の活躍馬を輩出し、北米リーディングにも二度輝いている。 後継種牡馬もそれぞれ大きな成功を収めており、その中でも最も成功したのがデインヒルである。G1競走7連勝の記録を持つロックオブジブラルタルを筆頭にヨーロッパとオセアニアで数えきれないほどの活躍馬を輩出した。後継種牡馬もデインヒルダンサー・ダンシリなどがそれぞれの国でリーディングを獲得するなど大きく父系を広げており、デインヒル系として独立して扱うことも多い。 デインヒルに次いで成功したのが、グリーンデザートである。グリーンデザート自身はスプリンターで、種牡馬としても自分と同じ短距離馬を多く出して成功を収めた。その仔のケープクロス・オアシスドリーム・インヴィンシブルスピリットらも種牡馬として成功を収めている。特にケープクロスからは凱旋門賞馬が二頭出るなどクラシックディスタンスにも適応するなど幅広い活躍馬が登場している。 この二頭は主にヨーロッパで活躍馬を出しており、アメリカでの影響力はそこまででもない。が、一方でダンジグ晩年の産駒ウォーフロントがアメリカで大きな成功を収めている。アメリカでのダンジグ系はこのウォーフロントとハードスパンからの系統がほとんどを占めている。 それ以外のダンジグ系としてはダンジグ初年度産駒でG1競走8勝を挙げたチーフズクラウンからの系譜がある。チーフズクラウンの仔グランドロッジ・その仔であるシンダー共に種牡馬として成功を収めて父系を発展させた。しかしシンダーの代表産駒ユームザインは種牡馬としては成功したとは言えない状態であり、これ以上の発展は難しい情勢である。 それ以外でもバウンダリー、アナバーなども種牡馬として成功しているが、種牡馬の父としては成功したとは言えず、いずれも今後の発展は望みにくい。 サイアーライン
---↓ダンジグ系---
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