サントスことカルロス・アルベルト・ソーザ・ドス・サントス(Carlos Alberto Souza dos Santos、1960年12月9日 - )は、ブラジル・ゴイアス州出身の元サッカー選手、サッカー指導者。現役時代のポジションはMF(ボランチ)。
鹿島では、ややジーコやアルシンドの影に隠れがちであったが[1]、驚異的なまでの運動量で幅広くピッチを動き[2][3]、攻守に渡りチームを献身的に支え[4]、キャプテンシーにも優れ[2]、鉄人と呼ばれていた[5]。
経歴
アントラーズ
ボタフォゴではキャプテンを務めていたが[4]、ジーコの少ない運動量をカバーしサポート出来る存在として1992年に鹿島アントラーズに加入した[4]。1993年5月29日のガンバ大阪戦でJリーグ初ゴール[6]、6月5日横浜マリノス戦[7]、6月23日ヴェルディ川崎戦[8]、6月26日ガンバ大阪戦[9] でそれぞれゴールを決め、アルシンドと並びチームのファーストステージ優勝の最大の立役者となった[10]。リーグ戦では年間32試合8ゴールを決め、初代Jリーグベストイレブンに選出された[11]。アントラーズではジーコ不在時にキャプテンを務めた。同年7月17日にはJリーグオールスターサッカーに先発出場した[12]。1994年5月18日、第17節の名古屋グランパスエイト戦でのゴールは[13]アントラーズのJリーグ通算100ゴール目のメモリアルゴールとなった。1995年シーズンのアントラーズは、これまで在籍していたレオナルドに加え、ジョルジーニョを獲得、更にセカンドステージからモーゼル、マジーニョが加わることになると戦力外通告を受け、退団が決まった中、鹿島ホームでのファーストステージ最終戦となった、7月19日のベルマーレ平塚戦ではPKで得点を挙げ、鹿島でのラストを飾った[14]。
エスパルス
元アントラーズ監督で当時清水エスパルスの監督を務めていた、宮本征勝が獲得を希望し、エスパルスへ移籍[14]、5シーズン半プレーした。1996年にはリーグカップ決勝のヴェルディ川崎戦では前半に1ゴールを決め、PK戦でもPKを成功させて勝利[15]、清水の初タイトルとなるナビスコ杯優勝に貢献し[16]、 ナビスコ杯最優秀選手賞を受賞した[17]。1999年はセカンドステージ制覇に貢献したが、チャンピオンシップ、ジュビロ磐田との第2戦の延長PK戦でファビーニョと共にPKを失敗、チームは年間優勝を逃した。2000年のリーグカップ2回戦のヴィッセル神戸戦の第2戦では、スティーブ・ペリマン監督からFWとして起用され、2得点を決めたこともあった[14]。在籍中、2023年シーズンまでにチームに在籍した外国人選手とては最多となる160試合に出場した[18]。
その後
2001年からはヴィッセル神戸で1シーズンプレー、41歳まで現役を続け、2009年に三浦知良に塗り替えられるまでJリーグ最年長の記録だった[19]。Jリーグ通算265試合33ゴール、Jリーグカップでは55試合10ゴールの成績を残した[6]。2003年にザスパ草津でプレーし、JFL昇格に貢献し引退。同年には長年に渡るJリーグへの功績が評価され、Jリーグ功労選手賞を受賞した。
引退後は清水エスパルスやアルビレックス新潟のコーチを歴任した[20]。2017年以降は、リオデジャネイロのセッチ・ジ・アブリウで監督を務めていて、ブラジルサッカー連盟の公式ライセンスであるAライセンスも取得している。夢は日本のクラブで監督を務めることだとしている[21]。
所属クラブ
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
1981 |
ゴイアス |
|
セリエA |
|
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|
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|
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1982 |
|
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1983 |
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|
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1984 |
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1985 |
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|
|
1986 |
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1987 |
ノヴォリゾンチーノ |
|
SP州選手権 |
|
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1987 |
ボタフォゴ |
|
セリエA |
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|
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1988 |
|
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1989 |
|
|
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|
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|
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1989 |
カステロ・ブランコ |
|
RJ州選手権 |
|
|
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1990 |
|
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1991 |
|
|
|
|
|
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1992 |
|
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|
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日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
1992 |
鹿島 |
- |
J |
- |
10 |
3 |
3 |
2 |
13 |
5
|
1993 |
32 |
8 |
6 |
0 |
5 |
0 |
43 |
8
|
1994 |
22 |
4 |
1 |
1 |
1 |
0 |
24 |
5
|
1995 |
25 |
5 |
- |
- |
25 |
5
|
清水 |
18 |
3 |
- |
1 |
0 |
19 |
3
|
1996 |
27 |
1 |
15 |
1 |
3 |
0 |
45 |
2
|
1997 |
5 |
31 |
3 |
6 |
0 |
3 |
3 |
40 |
6
|
1998 |
30 |
4 |
5 |
1 |
4 |
2 |
39 |
7
|
1999 |
J1 |
27 |
1 |
4 |
0 |
3 |
0 |
34 |
1
|
2000 |
27 |
4 |
5 |
4 |
5 |
1 |
37 |
9
|
2001 |
神戸 |
4 |
26 |
0 |
3 |
0 |
0 |
0 |
29 |
0
|
2003 |
草津 |
8 |
関東2部 |
6 |
0 |
- |
1 |
0 |
7 |
0
|
通算 |
ブラジル |
セリエA
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ブラジル |
SP州選手権
|
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|
|
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|
|
ブラジル |
RJ州選手権
|
|
|
|
|
|
|
|
|
日本 |
J1
|
265 |
33 |
55 |
10 |
28 |
8 |
348 |
51
|
日本 |
関東2部
|
6 |
0 |
- |
1 |
0 |
7 |
0
|
総通算
|
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その他の公式戦
- 1993年
- 1996年
- 1999年
- スーパーカップ 1試合0得点
- Jリーグチャンピオンシップ 2試合0得点
個人タイトル
代表歴
指導歴
- ザスパ草津選手兼コーチ(日本) 2003年
- エスタシオ大学サッカー部監督(ブラジル)2004年
- 清水エスパルスヘッドコーチ(日本)2005年
- アルビレックス新潟コーチ (日本) 2011年
- アングラ・ドス・レイスEC監督(ブラジル) 2015年
- 7 de Abril監督(ブラジル) 2017年 -
脚注
関連項目
外部リンク
タイトル・受賞歴 |
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J1 |
1990年代 |
- 93: サントス, 本田泰人, ラモス瑠偉
- 94: 柱谷哲二, 北澤豪, ラモス瑠偉, ベッチーニョ
- 95: 柱谷哲二, ビスマルク
- 96: ジョルジーニョ, 前園真聖, 山口素弘, 名波浩
- 97: ビスマルク, 中田英寿, 山口素弘, 名波浩
- 98: 小野伸二, 奥大介, 藤田俊哉, 名波浩, ドゥンガ
- 99: 中村俊輔, アレックス, 伊東輝悦, 澤登正朗, 福西崇史
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2000年代 |
- 00: 明神智和, 中村俊輔, 稲本潤一, 森島寛晃
- 01: 小笠原満男, 福西崇史, 藤田俊哉, 服部年宏, 中田浩二
- 02: 小笠原満男, 福西崇史, 藤田俊哉, 名波浩
- 03: 小笠原満男, 福西崇史, 奥大介, 遠藤保仁
- 04: 小笠原満男, 長谷部誠, 奥大介, 遠藤保仁
- 05: 小笠原満男, 阿部勇樹, フェルナンジーニョ, 遠藤保仁, 古橋達弥
- 06: 鈴木啓太, 阿部勇樹, 中村憲剛, 谷口博之, 遠藤保仁
- 07: 阿部勇樹, 鈴木啓太, ポンテ, 中村憲剛, 遠藤保仁
- 08: 中村憲剛, 小川佳純, 遠藤保仁
- 09: 小笠原満男, 石川直宏, 中村憲剛, 遠藤保仁
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2010年代 |
- 10: 中村憲剛, マルシオ・リシャルデス, 藤本淳吾, ダニルソン, 遠藤保仁
- 11: ジョルジ・ワグネル, レアンドロ・ドミンゲス, 藤本淳吾, 遠藤保仁, 清武弘嗣
- 12: レアンドロ・ドミンゲス, 遠藤保仁, 青山敏弘, 髙萩洋次郎
- 13: 中村俊輔, 山口螢, 柿谷曜一朗, 青山敏弘
- 14: 柴崎岳, 武藤嘉紀, レオ・シルバ, 遠藤保仁
- 15: 金崎夢生, 遠藤保仁, 青山敏弘
- 16: 阿部勇樹, 柏木陽介, 中村憲剛, 齋藤学
- 17: 中村憲剛, 井手口陽介, 山口蛍
- 18: チャナティップ, 家長昭博, 大島僚太, 中村憲剛
- 19: 橋本拳人, 喜田拓也, アンドレス・イニエスタ
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2020年代 |
- 20: 家長昭博, 田中碧, 守田英正, 三笘薫
- 21: 家長昭博, 脇坂泰斗, アンドレス・イニエスタ, 稲垣祥
- 22: 家長昭博, 水沼宏太, 脇坂泰斗
- 23: 伊藤敦樹, 脇坂泰斗, 山口蛍
- 24: マテウス・サヴィオ
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J2 |
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J3 |
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ベストイレブン(GK - DF - MF - FW) - JCB |
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※記述のない年は該当者なし | 1990年代 | |
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2000年代 |
- 00: 松永成立
- 01: ストイコビッチ
- 02: サントス
- 03: 井原正巳, 福田正博, 北澤豪
- 05: ビスマルク
- 06: 相馬直樹, 小島伸幸, 澤登正朗
- 07: 本田泰人, アマラオ, 城彰二
- 08: 秋田豊, 名良橋晃, 黒崎久志, 山口素弘
- 09: 小村徳男, 加藤望, 名波浩, 福西崇史, 森岡隆三, 森島寛晃
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2010年代 |
- 11: 三浦淳宏, 松田直樹
- 12: 藤田俊哉, 田中誠
- 13: 中山雅史, 土肥洋一, 服部公太
- 14: 伊藤宏樹, 岡野雅行, ジュニーニョ, 服部年宏, 波戸康広, 山田暢久, 吉田孝行, ルーカス
- 15: 宮本恒靖, 柳沢敦, 中田浩二, 新井場徹, 藤本主税
- 16: 山口智, 鈴木啓太
- 17: 市川大祐, 大島秀夫
- 18: 石原克哉, 加地亮, 坂田大輔, 土屋征夫, 羽生直剛
- 19: 小笠原満男, 川口能活, 中澤佑二, 楢﨑正剛, 播戸竜二, 巻誠一郎, 森﨑和幸, アレックス
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2020年代 |
- 20: 佐藤勇人, 那須大亮, 明神智和
- 21: 大黒将志, 佐藤寿人, 清水健太, 曽ヶ端準, 徳永悠平, 中村憲剛, 前田遼一
- 22: 青木剛, 阿部勇樹, 石原直樹, 大久保嘉人, 角田誠, 小林祐三, 高橋義希, 田中達也, 田中マルクス闘莉王, 田中佑昌, 玉田圭司, 谷澤達也
- 23: 上里一将, 大谷秀和, 駒野友一, 田中隼磨, 鄭大世, 富田晋伍, 中村俊輔, 橋本英郎, 藤本淳吾, 槙野智章, 水本裕貴, 本山雅志, 赤嶺真吾
- 24: 遠藤保仁, 柏木陽介, 柴﨑晃誠, 林卓人, 南雄太, 梁勇基, 渡邉千真
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Jリーグアウォーズ(最優秀選手賞 - JB11 - 得点王 - JBYP賞 - JFP個人賞 - J2MEP - 功労選手賞 - 最優秀監督賞 - 最優秀主審賞 - 最優秀副審賞 - JBP賞) |
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