イアン・ロビンス・デューリー (Ian Robins Dury 、1942年 5月12日 - 2000年 3月27日 )は、イギリス のシンガーソングライター [ 6] [ 7] 、俳優 [ 5] 。
来歴
1942年 にロンドン のハーロウ に生まれた。7歳の時に小児麻痺 を患い、左半身が不自由になり、障害者のための施設と普通校を行き来する。
1966年 に美術学校に入ると、友人たちとバンド活動を開始。キルバーン&ザ・ハイローズを結成し、1971年 頃から本格的なライブ活動を始める。1974年 に、WEAの子会社ラフト・レーベルと契約し、1st.アルバム『Wotabunch!』の録音するも、レーベルが倒産してしまったためにお蔵入りとなる(1977年に発売)。翌1975年 に2nd.アルバム『Handsome』でデビュー。過激なライブ・パフォーマンスで一部で話題になるも、商業的な成功は得られず、すぐに解散した。
デューリーが34歳の1977年 、チャズ・ジャンケル (英語版 ) (ギター )、チャーリー・チャールズ(ドラムス )、ノーマン・ワット=ロイ(ベース )、ジョニー・ターンブル(ギター )、ミッキー・ギャラガー (キーボード )と共に、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズとして活動を開始した[ 8] 。
ファンキーな楽曲とステージングが話題を呼び、スティッフ・レーベルから発表されたシングル『Sex & Drugs & Rock & Roll』が全英チャート2位に、1st.アルバム『New Boots and Panties!!』が全英チャート5位となる大ヒットになった。
翌1978年 発表のシングル『ヒット・ミー・ウィズ・ユア・リズム・ステック/Hit Me With Your Rhythm Stick』は全英チャート1位に、2nd.アルバム『Do It Yourself』も全英チャート2位となる大ヒットを記録した。しかしその直後、重要なソングライターだったチャズ・ジャンケルが脱退し、元ドクター・フィールグッド のウィルコ・ジョンソン (ギター)が加入。
1980年 の3rd.アルバム『Laughter』、ジャマイカ でスライ&ロビー とともに制作した1981年 の4th.アルバム『Lord Upminster』はセールス的に伸び悩み、さらにデューリーは、病気により1年間の療養生活に入る。
1984年 の復帰後発表された5th.アルバム『4,000 Weeks' Holiday』(4000週間のご無沙汰でした!)も大きな売上には至らなかったが、シェイクスピア「ハムレット」への出演をきっかけに、俳優としての活躍が主となり、ザ・ブロックヘッズは活動休止状態となった。
1986年 、忌野清志郎 が1st.ソロ・アルバム『RAZOR SHARP 』でザ・ブロックヘッズを起用し(イアン・デューリーもゲスト参加)、さらにツアーも敢行。それが縁で、1987年 にイアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズとして初来日公演を行い、音楽活動を再開した。1989年 には、俳優だけでなく、自ら脚本と音楽まで担当したミュージカル『Apples』を録音しアルバムとして発表。
1990年 に、ドラムスのチャーリー・チャールズが癌で亡くなり、翌1991年 、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズとして追悼ライブを行い、その模様がアルバム『Live! Warts 'n' Audience』として発表された。
以後も、アルバム『The Bus Driver's Prayer & Other Stories』『Mr. Love Pants』などを発表し、音楽活動をするも、2000年 3月に癌により死去した。
2001年 には、ポール・マッカートニー 、ロビー・ウィリアムズ 、マッドネス 、シニード・オコナー など豪華メンバーが参加したトリビュート・アルバム『Brand New Boots & Panties』がリリースされた。
ディスコグラフィ
イアン・デューリー
アルバム
ニュー・ブーツ・アンド・パンティーズ/New Boots and Panties!! (1977年)※Ian Dury
Do It Yourself (1979年) ※Ian Dury & The Blockheads
Laughter (1980年) ※Ian Dury & The Blockheads
Lord Upminster (1981年) ※Ian Dury
4,000 Weeks' Holiday (1984年) ※Ian Dury & The Music Students
Apples (1989年) ※Ian Dury
The Bus Driver's Prayer & Other Stories (1992年) ※Ian Dury
Mr. Love Pants (1998年) ※Ian Dury & The Blockheads
ライブ・アルバム
Live! Warts 'n' Audience (1990年) ※Ian Dury & The Blockheads
All the Best Mate (2000年) ※Ian Dury & The Blockheads
Straight From The Desk (2001年) ※Ian Dury & The Blockheads
主なベスト・アルバム
Sex & Drugs & Rock 'n' Roll: Best Of Ian Dury (1992年) ※Ian Dury & The Blockheads
The Best of Ian Dury (1995年) ※Ian Dury
Reasons To Be Cheerful (The Very Best Of Ian Dury & The Blockheads) (1999年) ※Ian Dury & The Blockheads
Ten More Turnips from the Tip (2002年、未発表作品集) ※Ian Dury & The Blockheads
sex&drugs&rock&roll - The Essential Collection (2010年) ※Ian Dury & The Blockheads
DVD
Hold On To Your Structure (2003年) ※輸入盤のみ
Rare And Unseen (2010年) ※輸入盤のみ
Live At Rockpalast 1978 (2012年)
シングル
セックス&ドラッグズ&ロックンロール
ヒット・ミー・ウィズ・ユア・リズム・ステック
キルバーン&ザ・ハイローズ
アルバム
Handsome (1975年)
Wotabunch! (1977年)
The Best Of Kilburn & The High Roads (1983年、ベスト・アルバム)
出演
映画
テレビドラマ
コメディ番組
Fundamental Frolics (1981年) - 本人 役
テレビゲーム
脚注
^ a b c Erlewine, Stephen Thomas . “[イアン・デューリー - オールミュージック Ian Dury Biography, Songs, & Albums]”. AllMusic . All Media Network. 2023年1月16日 閲覧。
^ a b Denselow, Robin (2000年3月27日). “Ian Dury” . Guardian (Guardian News & Media ). https://www.theguardian.com/news/2000/mar/27/guardianobituaries.robindenselow 2023年1月16日 閲覧。
^ Nelson, Chris (2000年3月27日). “New-Wave Singer Ian Dury Dead From Cancer At 57 ”. MTV. 2023年1月16日 閲覧。
^ Jones, Emma (2010年1月7日). “Serkis uncovers Ian Dury's poetic depths ”. BBC News . BBC. 2023年1月16日 閲覧。
^ a b “Ian Dury; Punk Rock Singer, Actor ”. articles.latimes.com . Los Angeles Times (2000年3月30日). 2015年10月18日時点のオリジナル よりアーカイブ。2023年1月16日 閲覧。
^ Silberman, Jeff (December 30, 2000). “The Year In Music 2000 - Passings”. Billboard 112 (53): YE-32. ISSN 0006-2510 .
^ Ellis, Iain (2012). Brit Wits: A History of British Rock Humor . Fishponds, Bristol: Intellect Books. p. 70. ISBN 978-1-841-50671-5
^ “Blockheads official website ”. 03 March 2020 閲覧。
外部リンク