Share to: share facebook share twitter share wa share telegram print page

 

VBC-90

VBC-90
種類 装輪装甲車
原開発国 フランスの旗 フランス
運用史
配備期間 1981 - 2010
配備先 採用国を参照
開発史
製造業者 ルノー/クルーゾ・ロワール
製造数 34
諸元 ([1])
重量 13,500キログラム (29,800 lb)
全長 8.135 m (26 ft 8.3 in) (gun forward)
5.63 m (18 ft 6 in)
全幅 2.50 m (8 ft 2 in)
全高 2.552 m (8 ft 4.5 in)
要員数 3

装甲 6~8 mm
主兵装 90 mm ライフル砲
副兵装 7.62 mm機関銃×1(主砲同軸)
発煙弾発射機×4
エンジン ルノー MIDS 06.20.45 6 シリンダー水冷ターボチャージャーディーゼル
出力重量比 16 hp/t
懸架・駆動 6x6
行動距離 1,000 km (620 mi)
速度 92 km/h (57 mph)
テンプレートを表示

VBC-90フランス語: Véhicule Blindé de Combat 90)はフランス装輪装甲車。VBCとはフランス語で「装甲戦闘車両」を意味し、90mm砲、射撃統制装置レーザー測距儀を装備する。

概要

内の治安維持と戦闘中の偵察のために開発された。同じくルノーが開発したVAB装甲車をもとにサビエムクルーゾ・ロワールによって共同開発された[2]アルゼンチンでもライセンス生産されたものは、VAPE(Vehículos de Apoyo y Exploración)と呼ばれる。[3]

VABとVXB-170の両方に類似したシャーシ構成を持つ[2]

開発

VBC-90は、ルノーとサヴィエムによって、VAB装甲車威力偵察火力支援用の発展型として開発された[2]。同規模の車両に比べ、車体に対して非常に大きい砲塔とライフル砲、射撃統制装置を搭載する。1979年までに少なくとも2つの試作車が完成、当初はVCS-90と呼ばれ[2]、VXB-170とVABを連想させる舟型の車体と傾斜装甲とを併せ持っていた。後により大きな砲塔を備えることになったが、基本的にこれらの車両の特徴を引き継いでいる[2]。3番目により特徴的な車体と傾斜装甲を持つ試作車両が完成した。最終的にVBC-90としての制式採用されたのはこの試作車だった[2]

VABとは異なり、VBCはフランス陸軍の要件を満たすために開発されておらず、元々海外への輸出のみを目的に開発された[4]。にもかかわらず、フランス政府は1981年から、老朽化したAMX-13軽戦車の代替として、フランス国家憲兵隊機動憲兵隊の1中隊に28両のVBC-90を導入した[5]。最後の車両は1985年に納入され、ルノーが国家憲兵隊のために製造したVBCはVBC-90Gと呼ばれる[6]。1984年から1985年にかけてオマーンオマーン国王親衛隊VABとともに、VBC6両が納入された[7]

オマーンはその後、はるかに重武装であるイタリアB1チェンタウロを支持してVBC-90を段階的に廃止すると発表した[8]。続けて、フランス国家憲兵隊も2000年代初頭にVBCを段階的に廃止した[9]

またVAPE(Vehículos de Apoyo y Exploración)として、簡略化されたVBC-90がルノーによってアルゼンチン向けに開発された。[3]

2014年、レバノンは自国では未導入であったVBC-90の購入を求め、フランスに対しロビー活動を行った。サウジアラビアからの財政援助によって、部分的に融資される予定だったが[10]、レバノンとサウジアラビアの間の緊張のために2016年に凍結された[11]

仕様

小火器による攻撃を防ぐことのできる鋼装甲を持つ。乗員は3名。運転席には窓が3つ装備されている。車長と砲手が乗るGIAT TS 90砲塔には主砲である90mmライフル砲と同軸機銃として7.62mm機関銃を搭載。砲塔内には20発の90mm対戦車砲弾が搭載されており、車体内にさらに25発が搭載されている[1]

車体後部に6気筒ディーゼルエンジンを搭載。六輪駆動となっている。ベースとなったVABとは異なり水陸両用ではない[1]

採用国

採用した国を青色で示す

退役済

導入検討中

画像

脚注

  1. ^ a b c Foss 1987, pp. 179–181.
  2. ^ a b c d e f Pretty, Ronald. Jane's Weapon Systems, 1979–80 (1979 ed.). Macdonald and Jane's Publishers Ltd. pp. 317–367. ISBN 978-0-531-03299-2 
  3. ^ a b Sánchez Rubio, Rodolfo. Carrera armamentista en el Cono Sur de América 1940-1981: teoría y práctica. Estado Mayor General del Ejercito (Chile) 1985. OCLC 20069482 p 141.
  4. ^ Kolodziej, Edward A. "Making and Marketing Arms: The French Experience and Its Implications for the International System." Princeton University Press, 2014. ISBN 1-40085-877-1. pp 274–275.
  5. ^ Avis présenté au nom de la commission des Affaires étrangères de la Défense et des Forces armées, sur le projet de loi de finances pour 1986, adopté par l'Assemblée Nationale (PDF). Première Session Ordinaire 1985-1986 (Report). p. 8.
  6. ^ Senat Avis: Premiere Session Ordinaire de 1986–1987 (Tome V)
  7. ^ a b Trade Registers”. Armstrade.sipri.org. 2013年6月20日閲覧。
  8. ^ Oman”. Institute for National Security Studies. 28 July 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。28 July 2016閲覧。
  9. ^ a b Merchet, Jean-Dominique (19 February 2009). “La gendarmerie va cannibaliser ses véhicules blindés”. secretdefense.blogs.liberation.fr. 2020年4月1日閲覧。
  10. ^ a b New Saudi donation to Lebanon raises doubts about USD3 billion pledged in 2013”. IHS Jane's 360. 2 September 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。23 May 2015閲覧。
  11. ^ Lamigeon, Vincent (22 February 2016). “L'Arabie Saoudite torpille le méga-contrat d'armement Donas”. Challenges. https://www.challenges.fr/challenges-soir/l-arabie-saoudite-torpille-le-mega-contrat-d-armement-donas_13685 
  • Foss, Christopher F. Jane's Armour and Artillery 1987–88. London: Jane's Yearbooks, 1987. ISBN 0-7106-0849-7.
  • Foss, Christopher F. Jane's Tanks and Combat Vehicles Recognition Guide. London: HarperCollins Publishers, 2002. ISBN 0-00-712759-6.

外部リンク

Kembali kehalaman sebelumnya