HBO
HBO(エイチビーオー)は、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー傘下でニューヨークに本部を置くホーム・ボックス・オフィス(Home Box Office)が運営する、アメリカ合衆国の衛星放送およびケーブルテレビ放送局。 HBOおよび、映画専門チャンネルCinemax(シネマックス)を運営しており、2016年末時点で契約者数はアメリカ合衆国で4,900万、世界中で1億3,000万[1][2]に及ぶ。 1975年の通信衛星経由の番組配信により、ケーブルテレビの歴史を変えた老舗であり、ライバル局のShowtime、Starzを抑え、アメリカでトップの実績を誇る。関連企業のワーナー・ブラザース参加のもと、1997年から制作し続けているオリジナルテレビドラマに絶対的な自信を持っており、現在では『ドラマのHBO』『クオリティのHBO』と言われるほどの主要なコンテンツとなっている[3][注釈 1]。近年では『ゲーム・オブ・スローンズ』が日本を含め世界的に大ヒットした。 1999年からHDTV放送「HBO HD」を開始、2003年からは「Cinemax HD」を放送開始し、現在はHBO・CinemaxのすべてのチャンネルがHDTVで放送されている。 基本料金とは別に、月額15ドルから20ドル(2015年時点)の視聴料を支払うことで視聴可能となる「プレミアムチャンネル」がある。 沿革
番組内容テレビドラマHBOがオリジナルで製作したドラマ・コメディシリーズが放送されている。代表的な作品には『OZ/オズ』、『セックス・アンド・ザ・シティ』、『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』、『ラリーのミッドライフ★クライシス』、『ゲーム・オブ・スローンズ』などがある。 映画ワーナーメディア傘下のワーナー・ブラザースの他、ドリームワークス、20世紀フォックス、ユニバーサル映画、ニュー・ライン・シネマ、A24[4]との間でペイテレビ独占契約を結んでいる。 ドキュメンタリー2007年8月6日、広島と長崎の原爆被害(→広島市への原子爆弾投下、長崎市への原子爆弾投下)の実像を描いた日系3世の監督・スティーブン・オカザキの「White Light, Black Rain: The destruction of Hiroshima and Nagasaki」(邦題『ヒロシマナガサキ』)を放映し話題になった。このドキュメンタリーには、アメリカのテレビ番組に登場し、広島への原爆投下を後悔するエノラゲイ号の元搭乗員と握手する谷本清牧師の貴重な映像なども含まれている。 子供向け番組2015年からセサミワークショップとの間で子供向け番組「セサミストリート」の新作エピソードを9カ月間独占放送する契約を結んだ上で本チャンネルにて放送している。なお、9カ月経過した後は従来から「セサミストリート」を放送していたPBSに加盟している各放送局にて無料で放送している[5]。 放送終了番組ボクシング1973年1月に中継開始して以降、ボクシング中継を局の看板コンテンツに据え、中継試合のマッチメイクの最終決定権を持つほどの強い影響力を有し、ボクシングを中継するテレビ局としてはアメリカ国内トップに君臨していた。「ワールド・チャンピオンシップ・ボクシング」および「ボクシング・アフターダーク」を放送していたが[6]、視聴者のボクシングへの関心が時代と共に低下して視聴率が落ち込み看板コンテンツがドラマや映画に移ると、HBOは2000年初頭に9千万ドル(インフレ率を換算すると約1億3千万ドル相当)かけていたボクシングの年間予算を2千万ドル~3千万ドルまで徐々に削減、このためトップランク社などの有力プロモーターと選手の流出が相次ぎ、45年間続けてきたボクシング中継を2018年で打ち切った[7][8][9]。 NFL1977年より2007年シーズンまでNFLの情報番組「Inside the NFL」が放送されていた。ケーブルテレビで放送されている番組としては最長寿番組であったが2008年シーズンからはShowtimeに移行した。 HBOオリジナル作品→詳細は英語版「en:List of programs broadcast by HBO」を参照
以下は日本語字幕・吹き替え版が製作されているタイトル。 ドラマシリーズ
コメディシリーズ
ミニシリーズ
共同製作シリーズ
HBO関連シリーズHBOの子会社などで製作・放送したテレビシリーズ。なお日本では「HBO製作」と謳われている場合がある。
チャンネルHBO
Cinemax
世界展開
ネット配信放送加入者向けのHBO GOおよび、加入者かどうかを問わないHBO Nowを運営した。いずれも、HBOオリジナル番組に加えて、HBOで放送された外部作品を配信するものであり、独自の番組は配信していない。 2020年5月27日から、ワーナーメディアが定額制動画配信サービス「HBO Max」を開始したことに伴い、HBO Nowの加入者は自動的に本サービスの会員に移行した[10][11]。 日本ジュピターテレコム(J:COM)子会社のジュピターVODと契約し、2007年10月からJ:COMのビデオ・オン・デマンドサービスである「J:COMオンデマンド」で放送していた。 2016年2月、日本テレビグループの動画配信サービスであるHuluとの間でSVODサービス[注釈 4]においてコンテンツ国内独占配信契約を締結し、同サービスから配信するようになった[12]。 2018年にHuluとの独占配信契約が解消した後は同サービスに加えて、Amazon Prime VideoやスターチャンネルEX[注釈 5]でもHBO作品を配信するようになった[13]。 2021年3月、ワーナーメディアは動画配信サービスのU-NEXTとの間で独占パートナーシップ契約を締結。同年4月から本チャンネルとHBO Maxのオリジナル作品を順次独占配信することを発表した[注釈 6][16]。 脚注注釈出典
関連項目
外部リンク |