2019年ロシアグランプリ
2019年ロシアグランプリ (2019 Russian Grand Prix) は、2019年のF1世界選手権第16戦として、2019年9月29日にソチ・オートドロームで開催された。 正式名称は「Formula 1 VTB Russian Grand Prix 2019」[1]。 背景
エントリーレギュラーシートは前戦シンガポールGPから変更なし。金曜午前のFP1のみ出走するドライバーはなし。 エントリーリスト
フリー走行
予選2019年9月28日 15:00 MSK(UTC+3)[13] シャルル・ルクレールが4戦連続のポールポジションを獲得した。フェラーリのドライバーが個人での4戦連続のポールポジション[注 2]を獲得したのは2000年のミハエル・シューマッハ以来19年ぶりであった[14]。ルイス・ハミルトンはセバスチャン・ベッテルを抑えて2番手となり、前戦シンガポールGPに続きフェラーリ勢のフロントロー独占を阻止した。メルセデス勢はミディアムタイヤでQ2のベストタイムを記録し、ソフトタイヤでQ2のベストタイムを出したフェラーリ勢と異なるタイヤで決勝をスタートする[注 3]。マックス・フェルスタッペンはバルテリ・ボッタスを上回り4番手となったが、PU交換のグリッド降格ペナルティにより9番手からスタートする。アレクサンダー・アルボンはQ1の最初のアタックでロバート・クビサのスピンによりアタックを中断せざるを得ず、2回目のアタックでQ2進出を目指したがターン13でスピンし、リアからタイヤバリアにクラッシュしてしまい予選を終えることになった。既にグリッド後方への降格が決まっているダニール・クビアトは、FP3でPUのトラブルにより2回目のPU交換を行ったがQ1までに間に合わず、ホンダPU勢は厳しい予選結果となった[15]。 結果
決勝2019年9月29日 14:10 MSK(UTC+3)[29] 2番手スタートのルイス・ハミルトンが逆転で今季9勝目を挙げ、メルセデスが1-2フィニッシュを果たした。フェラーリ勢はセバスチャン・ベッテルが序盤に首位を奪い、シャルル・ルクレールとの1-2走行で優位にレースを展開していったかに見えたが、ベッテルがPUのトラブルでリタイアに終わってから流れが変わり、メルセデス勢に逆転を許してしまった。またこれにより、次戦日本GPでコンストラクターズタイトルが確定する条件が浮上することとなった。 展開3番手スタートのセバスチャン・ベッテルが1周目にルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールを抜いてトップに立ち、レース前半はフェラーリ勢が有利に進めていったが、その後ルクレールを先行させることを望んだフェラーリピットからの指示にベッテルが従わず、チームオーダーが不発に終わるという問題が発生した[30]。最終的にはタイヤ交換のタイミングでルクレールのアンダーカットによりベッテルの前に出たが、ベッテルがリードしている状況でチームオーダーを出してまでルクレールの先行を強行させようとした判断についてフェラーリは批判[31]を受けることとなった。その後、ベッテルはMGU-Kのトラブルを訴え、チームからマシンを止めろと指示されマシンを止めたことでバーチャルセーフティカー(VSC)が出動し、この間にミディアムタイヤでレースをスタートしたメルセデス勢はソフトタイヤに交換を済ませ、ハミルトンがルクレールを逆転する。さらにその直後にジョージ・ラッセルがクラッシュしてセーフティカー(SC)が出動し、SC走行中にルクレールがソフトタイヤに交換したことでバルテリ・ボッタスにも抜かれて3位に後退した。以後、ボッタスがルクレールを抑え、ハミルトンは首位を独走してファステストラップも記録。メルセデスの1-2フィニッシュでレースは終わり、ハミルトンは今季9勝目、メルセデスはロシアGP全勝[注 4]をキープした。 グリッド降格ペナルティがあったレッドブル勢はマックス・フェルスタッペンが4位、予選のクラッシュの影響によりピットレーンスタートとなったアレクサンダー・アルボンは5位に入賞した。マクラーレンはカルロス・サインツJr.が6位、ランド・ノリスが8位とダブル入賞を果たした。他の入賞は7位セルジオ・ペレス。8位は本来ケビン・マグヌッセンだったが5秒のタイムペナルティを課され降格となったが9位をキープ。10位にはニコ・ヒュルケンベルグが滑り込んだ。 ドライバーズタイトルだが、残りのレースで獲得できる最大のポイントは130ポイント。チャンピオン争いもハミルトンで内定しているものの、ランキング5位のベッテルまでは理論上逆転できる範囲に踏みとどまった。詳細は日本GPに譲るが、どのような結果になったとしても、数字上では第18戦メキシコGPでハミルトンのタイトルが決定する条件を満たす形となる。 結果
第16戦終了時点のランキング
脚注注釈
出典
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