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真矛盾主義

真矛盾主義(しんむじゅんしゅぎ、dialetheism)は、真なる矛盾が存在するという哲学上の立場である。 [1]

概要

アリストテレス以来の西洋哲学においては少数の例外(ヘーゲル等)を除いて、 矛盾は必ずである(これを「矛盾律」ないし「無矛盾律」と呼ぶ)と考えられてきた [2]。 しかし、真矛盾主義者は、矛盾律の正当化は失敗しており[3]、しかも嘘つき文など実際に真でも偽でもある矛盾した文が存在すると主張している[4]。 真なる矛盾はdialetheiaと呼ばれる。これはグラーム・プリ―ストとRichard Routleyによる 造語であり、ギリシャ語で真なる矛盾の二面性を表す[5]。 dialetheiaが存在すると考える立場がdialetheismである。 なお「真矛盾主義」との翻訳はプリ―ストと相談の上、哲学者の出口康夫が作った[6]

脚注

  1. ^ Priest(2008)p1
  2. ^ Priest(2008)p7
  3. ^ ibid p7
  4. ^ Littmann&Simmmons(2006)
  5. ^ Priest(2006a)P4注4
  6. ^ 出口(2013)p58注3

参考文献

  • Priest, Graham (2008), Doubt Truth to Be a Liar (pbk ed.), Oxford University Press, ISBN 978-0-19-923851-4 
  • Priest, Graham (2006a), In Contradiction (2nd ed.), Oxford University Press, ISBN 9780-19-926330-1 
  • Littmann, Greg; Simmons, Keith (2006), “A Critique of Dialetheism”, in Priest, Graham; Beall, JC; Bradley, Armour-Garb, The Law of Non-Contradiction (pdk ed.), New York: Oxford University Press, pp. 314-335 .
  • 出口康夫「真矛盾主義的一元論 後期西谷哲学の再編成(上)」『哲学研究』第585号、京都哲学会、2013年4月、36-60頁、NAID 40016101939 

リンク

dialetheism(Stanford Encyclopedia of Philosophy)

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