真幸くあらば
『真幸くあらば』(まさきくあらば)は、小嵐九八郎による小説。1998年10月23日に講談社より刊行された。死刑囚と婚約者を殺された女性の認められることも触れ合うことも許されない2人が、期限付きの中で思いを紡ぐ、究極の純愛を描く。 タイトルタイトルは万葉集に収められている有間皇子の歌「磐代の浜松が枝を引き結び真幸くあらばまた還り見む」から引かれたもので、「真幸くあらば」は「無事であったなら」の意。天皇に対する謀反の疑いで逮捕された有間皇子が、幸運を祈って松の枝を結び、無事に戻って来られたらまたこれを見られるだろう、と歌ったもの。 あらすじ
南木野淳はカップルを殺害した罪で投獄され、死刑宣告を受ける。控訴せず、潔く死刑の執行を待つだけだった淳に、殺害された男性の婚約者だという女性が面会を求めてきた。婚約者は浮気中に殺されたのだった。その女性、榊原茜(映画では川原薫)は、婚約者の不実を知って淳を憎みきれずにいた。 面会を重ねるうちに惹かれはじめていった二人は、聖書に小さく文字を書き込むことで「秘密の通信」を開始する……。 登場人物・映画キャスト
書誌情報
映画
2009年度第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門への出品を経て[1]、2010年1月9日に公開された[2][3]。R-15指定。 内容が重過ぎることから製作費が集まらず、企画から10年の年月を費やして完成された。詩人・御徒町凧の映画監督デビュー作で、御徒町が多くの楽曲の詞を提供する森山直太朗が初めて映画の音楽監督を務める[3]。 キャスト→「§ 登場人物・映画キャスト」を参照
スタッフ
映画版のエピソード
スピンオフ漫画
映画の公開を受けて江川達也が映画の序章となるスピンオフ漫画「真幸くあらば-終わりと始まりの夏-」を執筆した[7]。 スピンオフ漫画は全97ページに及ぶ長編[8]だが、江川達也作品には珍しく官能シーンは殆ど描かれない[9]。 脚注
外部リンク
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