極東サンバ
『極東サンバ』(きょくとうさんば)は、日本の音楽グループであるTHE BOOMが発表した6枚目のスタジオ・アルバム。1994年11月21日に発売。 解説通常盤に加え、CDケースを縦に2つ並べた大きさのハードカバー・デジパック(歌詞ブックレット封入)仕様の初回限定盤も同時発売。本作はオリコンチャートTOP10入り。THE BOOMのオリジナル・アルバムとして最もヒットしたアルバム。 「島唄」ヒット後のTHE BOOMが傾倒した音楽がブラジル音楽。1994年春に宮沢和史がブラジルを訪れ「THE BOOMでもブラジル音楽をやってみよう」ということで制作された。内容としては前作『FACELESS MAN』の沖縄民謡のような楽曲はなく、更に南の音楽(インドネシアのケチャ・ブラジル音楽)の要素を含んだ楽曲でほぼ統一されており、前作から更なる進化を遂げている。しかしながら、前作の「南国のにおい」を残しつつ、極東の地・ブラジルへ行き着いており、完全に路線を変更したわけではない。 一部楽曲で共同音楽プロデューサーとしてクレジットされているCHITO CHANGÓは、チト河内率いるパーカッション・セクションを指している。モーガン・フィッシャーはモット・ザ・フープルの元メンバー。 アルバムに先行して「Berangkat-ブランカ-/carnaval-カルナヴァル-」(7月1日発売)と「帰ろうかな」(10月21日発売)がシングル発売され、いずれもTOP10にランクインするヒットとなった。「風になりたい」は翌年3月24日にシングルカットされ、同様にヒットした。 アルバムが発売された頃、ラジオ番組にゲスト出演した宮沢が「極東サンバ」というタイトルを「よく『極道サンバ』と間違えられる」と話していた。 本作はデジタルリマスターされ、2005年8月3日に再発売。ボーナス・トラックとして「五分後」(シングル「帰ろうかな」C/W曲)と「Vento de amor」(「風になりたい」ポルトガル語ヴァージョン)が収録された。 1996年2月5日に「Samba do Extremo Oriente」というタイトルでブラジルでも発売された。「風になりたい」のポルトガル語ヴァージョンである「Vento de amor」が初めて発表されたのはこのアルバムである。 2021年10月6日、ソニー・ミュージックが1990年代に発表した名盤をアナログ・レコードで再発売する<GREAT TRACKS 90's CLASSICS VINYL COLLECTION>企画第1弾として真心ブラザーズ『I will Survive』と共にアナログレコード化(LP2枚組)された。収録曲は2005年盤に基づき各面4曲ずつ収録。カッティングはバーニー・グランドマン。 収録曲
ツアー本作連動したツアー「極東ツアー」は、11月20日にスタート。翌年3月末まで行われ、約7万人を動員した。 脚注出典外部リンク
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