大武級救難艦
大武級救難艦(だいぶきゅうきゅうなんかん、中国語: 大武級救難艦)は、中華民国海軍の救難艦。建造計画名は「安海計画」、計画当時は新型救難艦と呼ばれており、老朽化した大湖級救難艦と大同級曳船を置き換えるために6隻の建造が予定される[1]。 概要大武級救難艦は、曳航、救助、水中作業を主な任務とし、先進的な救助・保護システム、水深100メートルまで対応可能な水中救助システム(潜水鐘)、水深500メートルまで対応可能な遠隔操作潜水艇(英: Remotely Operated Vehicle、略称:ROV)を装備しており、海軍の深海救助能力を強化する。また、高速性、優れた機動力、高い自動化能力、高い曳航力などの特徴を持っており、救助、曳航、サルベージ作業を行う上で、運航の安全性や海況などの要因に制限されにくく、救助任務の達成に貢献する[2]。 中華民国海軍は2016年に「12項目の未来造船計画」を提案し、今後20年間で既存艦船の大規模な入れ替えを行うとしている。海軍司令部が発表した報告書によると、新型救難艦の技術要件は以下の通り。
2018年8月31日、中華民国国防部が作成した2019年国防予算の公開部分が立法院に送られ、初の新型救難艦の研究・開発・建造に29億7,516万新台湾ドルが割り当てられた[3][4]。 2020年12月2日,国防部は、台湾国際造船が新型救難艦の建造を29億7,516万新台湾ドルで落札したと発表した。契約は2020年12月4日から発効し、当初は2023年8月に引き渡しが予定されていたが、海軍への主機の引き渡しが遅れたため、2024年1月に延期された。 2024年2月、一部の装備品の到着が遅れているため、海軍も「安海計画」を修正、1番艦「大武」は当初3月中旬に引き渡される予定であったが、装備品が整っていないため、遅れているとの噂も流れた。この点、もともと台湾国際造船は対外的に3月中旬の引き渡しができないことを確認しており、5月20日までに引き渡し式を完了させたいとして、すでに装備品の到着を早めるよう調整しているが、「双方は契約に従い、それに従って実施する」と表明している[5]。 同型艦
脚注出典
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