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四肢動物

四肢動物
Tetrapoda
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
階級なし : 肉鰭類 Sarcopterygii
階級なし : 扇鰭類[1] Rhipidistia
階級なし : 四肢形類[2] Tetrapodomorpha
階級なし : (和名なし) Eotetrapodiformes
階級なし : エルピストステゲ類[3] Elpistostegalia
階級なし : 堅頭類[3] Stegocephalia
階級なし : 四肢類 Tetrapoda
学名
Tetrapoda
Broili, 1913
和名
四肢動物[4][5]
四足動物[3][6]
下位分類

四肢動物(ししどうぶつ、Tetrapoda)は、肉鰭類に属する脊椎動物の一群である[2][5]四肢類(ししるい)[2][7][8]四足類(しそくるい)[2][3]四足動物(しそくどうぶつ)ともいう[3][6]

名称

Tetrapoda (τετραποδη) とはギリシャ語で「つの」の意味。

ちなみに、ラテン語で quadruped と表記する場合、文字通り「4本の足」を持つ動物のみを意味し、蛇などは含まれない。biped2足歩行するもの)と対になる語である。

特徴

脊椎動物中、)やそれに類する付属器官を有するものをいう。すなわち両生類爬虫類哺乳類、そして鳥類である。四肢を持たないように進化したなども四肢動物に含まれる。

四肢動物というカテゴリーは単系統であり、また進化分類学でも軟骨魚綱硬骨魚綱などの魚類などに対比してよく使われる。最初期の四肢動物(イクチオステガなど)がいかにして魚から進化したかという論考の際にもよく言及される。

古代の四肢動物と魚類

四肢は魚類の対鰭(ついき)から派生した構造で、前肢は胸びれ、後肢は腹びれが発達したものである。現在の普通の魚類(条鰭亜綱)では腹びれは胸びれに近い位置にあるが、肺魚類など、いわゆる古代魚では腹びれは肛門近く、体のかなり後方にあり、これは後肢の位置に近い。普通の魚類の鰭は膜状部が発達し、それを支える部分は小さいが、シーラカンスでは基部の肉質部が発達しており、内部にはそれを支える骨がある(肉鰭亜綱)。両生類の祖先もこれに近い構造を持っていたと考えられ、これが手足や指の骨に発達したものと考えられる。また、鰭が四肢と異なる点は、その骨格が背骨とつながっていないことである。つまり、肩と腰の骨が魚類にはない。

分類

出典

  1. ^ パーカー 2020, p. 196.
  2. ^ a b c d 松井正文「脊椎動物の多様性と進化」、松井正文 編『バイオディバーシティ・シリーズ 7 脊椎動物の多様性と系統』岩槻邦男・馬渡峻輔 監修、裳華房、2006年、2-43頁。
  3. ^ a b c d e パーカー 2020, p. 211.
  4. ^ コルバートほか 2004, p. 19.
  5. ^ a b 平沢達矢「脊椎動物の進化――化石記録が示す歴史」、日本動物学会 編『動物学の百科事典』丸善出版、2018年、158–161頁。
  6. ^ a b 矢野十織・田村宏治「四肢と鰭の進化,ならびに四足動物の起源」、日本進化学会 編『進化学辞典』共立出版、2012年、362–364頁。
  7. ^ 甲斐嘉晃「脊椎動物(魚類)――水中で多様に進化した分類群」、日本動物学会 編『動物学の百科事典』丸善出版、2018年、92–95頁。
  8. ^ 江頭幸士郎「脊椎動物(両生類)――水と陸の間を生きる」、日本動物学会 編『動物学の百科事典』丸善出版、2018年、96–97頁。

参考文献

  • コルバート, エドウィン H.、モラレス, マイケル、ミンコフ, イーライ C. 著、田隅本生 訳『コルバート 脊椎動物の進化 原著第5版』築地書館、2004年。 
  • パーカー, スティーヴ 著、日暮雅道・中川泉 訳、養老孟司 日本語版監修 編『生物の進化大事典』三省堂、2020年6月9日。ISBN 978-4385162409 

関連項目

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