八東郡(はっとうぐん)は鳥取県(因幡国)にあった郡。
郡域
1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、八頭郡若桜町および八頭町の一部(下峰寺、大坪、山田、西御門、上野、隼郡家、見槻中、西谷、志子部、才代、柿原以東)にあたる。
歴史
『和名抄』に記載された私部(きさいべ・きさいちべ)・刑部・曰理(わたり)・日部(くさかべ)・丹比(たじひ)・若桜の6郷が平安時代末期に八上郡より分離し、成立した。なお、弘安3年(1280年)7月に「因州八東郡若桜郷」と見えるのが初見である。(光福寺旧蔵太鼓銘文、現・島根県玉作湯神社所蔵)
近世以降の沿革
- 明治初年時点で、概ね全域が因幡鳥取藩領であった。「旧高旧領取調帳」に記載されている村は以下の通り。●は村内に寺社領が存在。◎は全域が寺社領。(2宿87村)
- 落折村、小船村、大野村、中原村、吉川村、岩屋堂村、須澄村、根安村、糸白見村、岸野村、大炊村、不香田村、長砂村、茗荷谷村、舂米村、淵見村、湯原村、浅井村、屋堂羅村、来見野村、諸鹿村、●赤松村、◎若桜宿、三倉村、高野村、用呂村、日田村、南村、島村、重枝村、富枝村、北山村、志谷村、中村、稗谷村、横地村、妻鹿野村、徳丸村、上徳丸村、皆原村、東村、才代村、岩淵村、三浦村、鍛冶屋村、三山口村、清徳村、奥野村、茂谷村、佐崎村、●柿原村、小別府村、新興寺村、安井宿、茂田村、横田村、日下部村、福井村、郡家村、見槻村、西谷村、見槻中村、志子部村、上野村、西御門村、一谷村、殿村、大門村、花原村、山田村、山路村、大坪村、延命寺村、別府村、上津黒村、下津黒村、市場村、野町村、麻生村、山志谷村、落岩村、明辺村、姫路村、福地村、覚王寺村、篠浪村、山上村、上峰寺村、下峰寺村
- 明治22年(1889年)10月1日 - 町村制の施行により、以下の各村が発足。特記以外は全域が現・八頭郡八頭町。(14村)
- 大御門村 ← 西御門村、一谷村、殿村、大門村
- 隼村 ← 上野村、郡家村、福井村、見槻中村、西谷村、見槻村、志子部村
- 安部村 ← 安井宿、新興寺村、小別府村、日下部村
- 登米村 ← 北山村、富枝村、日田村、用呂村、志谷村、中村、稗谷村、横地村、妻鹿野村
- 逢郷村 ← 徳丸村、重枝村、島村、南村
- 八東村 ← 横田村、茂田村、才代村、東村、皆原村
- 小畑村 ← 岩淵村、鍛冶屋村、三浦村、三山口村、清徳村、茂谷村、奥野村、柿原村、佐崎村
- 赤松村 ← 赤松村、来見野村、諸鹿村、屋堂羅村、浅井村(現・八頭郡若桜町)
- 若桜村 ← 高野村、若桜宿、三倉村(現・八頭郡若桜町)
- 菅野村 ← 大炊村、岸野村、糸白見村、根安村、不香田村、長砂村、湯原村、淵見村、茗荷谷村、舂米村(現・八頭郡若桜町)
- 池田村 ← 須澄村、岩屋堂村、吉川村、中原村、大野村、小船村、落折村(現・八頭郡若桜町)
- 上私都村 ← 姫路村、明辺村、落岩村、山志谷村、麻生村、福地村、野町村
- 中私都村 ← 覚王寺村、市場村、上津黒村、下津黒村、別府村、篠浪村
- 下私都村 ← 花原村、山路村、延命寺村、山上村、大坪村、上峰寺村、下峰寺村、山田村
- 明治29年(1896年)4月1日 - 郡制の施行により、「八上八東智頭郡役所」の管轄地域をもって八頭郡が発足。同日八東郡廃止。
行政
- 八東郡長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日 |
備考
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1 |
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明治12年(1879年)1月12日 |
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廃止時期不詳 |
廃官
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- 島根県八上・八東・智頭郡長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日 |
備考
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1 |
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設置時期不詳 |
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明治14年(1881年)9月11日 |
鳥取県に移管
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- 鳥取県八上・八東・智頭郡長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日 |
備考
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1 |
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明治14年(1881年)9月12日 |
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明治29年(1896年)3月31日 |
八東郡・智頭郡との合併により八上郡廃止
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参考文献
関連項目