京 春上(きょう はるえ[1][2]、1950年12月28日 - )は、日本の元女優。東京都墨田区出身[3][4]。本名、石濱 春上(いしはま はるえ)[2]。
来歴・人物
父は文学者の石濱恒夫[1]。母は東京・銀座のバーのママで、織田作之助の最期を看取ったという人物[2]。妹はエッセイスト、挿絵画家の石浜紅子[5]。春上の名の名付け親は、古くから両親が親しかった川端康成で[2]、『源氏物語』から採ったという[2]。小学生の頃から芝居は好きだったが、小学校の卒業文集には「将来は小説家になりたい」と書いたという[2]。演劇を始めたのは中学3年生の時に演劇部に入ってからだった[2]。1968年の川端康成のノーベル文学賞受賞時には、自身も劇作家の北條誠の娘の北條元子と一緒にストックホルムへ同行した[1][2]。高校3年生の時、1969年の正月にその川端の元に年始の挨拶に行った時にはその席で「私、女優なりたいんです」と告白したことがある[1]。
トキワ松学園高等学校卒業後は洋裁学校に進んだが[2]、演劇をやりたい気持ちが抑えられず、母親に相談したところ、母は川端康成にその旨の相談を持ちかけ、京都南座で行われた川端原作の演劇公演『雪国』に出演させてもらえることになった[2]。実質、何の演劇の訓練も積まないまま、初舞台に立ったということになった[2]。その『雪国』の公演で葉子役を演じていた女優の河村有紀の付き人になり[2]、その後、舞台で共演した天知茂に誘われて、『剣豪「武蔵に勝った強い奴」』(1970年、NET)で主演の天知の恋人役で出演し、テレビドラマデビューを果たした[2]。
27~28歳の頃には一旦女優業から遠ざかっていたが、この間は、この当時入院していた母のバーの手伝いをしていた[2]。
芸名の名付け親は、春上の名の名付け親と同じく川端康成[1]。
2022年から一般社団法人 映像コンテンツ権利処理機構(aRma)の二次使用許諾手続きの為、行方を捜している[6]
出演作品
テレビドラマ
NHK
日本テレビ
- 怪奇十三夜 第3話「謎の幽霊御殿」(1971年)
- めくらのお市 第24話「男涙の忠太郎」(1971年)
- 青空浪人 浪人市場より 第2、3、9話(1971年) - おのぶ
- 姫君捕物控(1972年)
- 家光が行く 第5話「竹千代暗殺」(1972年) - 早苗
- 太陽にほえろ!
- 第42話「知らない街で....」(1973年) - 古山刑事の娘
- 第141話「無実の叫び」、第142話「真実はどこに?」(1975年) - 小谷恭子
- 伝七捕物帳
- 第9話「旅がらす見参!」(1973年) - おふみ
- 第38話「怪談・濡れた妖刀」(1974年) - おしの
- 第97話「逆転歓喜の盃」(1976年) - おしの
- 水滸伝 第20話「親子砲の最後」(1974年) - 村の長の娘
- 鞍馬天狗 第19話「世直しまさかり組」(1975年) - 小菊
- 唖侍 第24話「哀しい女」(1974年)
- 桃太郎侍(高橋英樹版) 第185話「弱虫桃太郎と女盗賊」(1980年) - おちか
- 大江戸桜吹雪、八千両の舞(1981年) - 芸者
- 新五捕物帳 第155話「地獄からきた女」(1981年) - おせん
- 長七郎江戸日記 第1シリーズ
- スペシャル「長七郎立つ! 江戸城の対決」(1984年) - たみ
- 第115話「殺しの配達人」(1986年) - 織江
- 銭形平次 (風間杜夫) 第17話「あぶない親子」(1987年)
TBS
フジテレビ
テレビ朝日
東京12チャンネル→テレビ東京
- 大江戸捜査網
- 第1シリーズ
- 第12話「八百八町のいかす奴」(1970年)
- 第16話「喧嘩渡世 命売ります」(1971年)
- 第50話「大暴れ! ろくでなし稼業」(1971年)
- 第2シリーズ
- 第32話「幸福を拾った娘」(1972年)
- 第42話「恐怖の街の暴れん坊」(1973年)
- 第45話「御神火太鼓に男が燃える」(1973年)
- 第3シリーズ
- 第5話「深川慕情」(1973年)
- 第31話「男の涙」(1974年)
- 第46話「おんな牢秘話」(1974年)
- 第87話「殺人依頼の謎」(1975年)
- 第133話「闇夜に咲いた夫婦花」(1976年)
- 第148話「怪盗 炎の中を走る」(1976年)
- 第250話「白昼に消えた死体の謎」(1978年)
- 第371話「花吹雪 炎に舞う一番纏」(1981年)
- 第385話「おんな湯 殺人事件」(1981年) - およう(新内小僧)
- 第495話「母が哭く 津軽三味線呪い節」(1983年)
- 紫頭巾事件帖 第24話「尼寺に?」(1972年) - 貞仙尼
- おんな組アクション控 第10話「凶状持ち」(1972年) - おゆう
- 旅人異三郎 第22話「黄金地獄を涙が斬った」(1973年) - お春
- 高校教師(1974年)
- 愛のドラマシリーズ / 孤独の賭け(1978年) - 信子
脚注
- ^ a b c d e 週刊平凡 1970年1月29日号 p.126 - 128「テレビ・インサイドストーリー 新人女優京春上の周辺を探訪」
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 週刊漫画サンデー 1981年12月29日号 p.82 - 84「問題児夢月亭歌麿のつっこみデート」
- ^ a b 三上ヒロコ | 仮面ライダー図鑑 | 東映
- ^ 京春上 - 知誕Wiki
- ^ 朝日新聞・東京版 1977年9月6日朝刊 23面。
- ^ “放送番組に出演された京春上様をさがしています”. 一般社団法人 映像コンテンツ権利処理機構. 2023年8月30日閲覧。
外部リンク