三河広瀬駅(みかわひろせえき)は、かつて愛知県豊田市にあった名古屋鉄道三河線の駅(廃駅)である。
歴史
駅構造
廃止区間の駅の中では数少ない駅舎のある駅。ホームは1面1線だが、有効長は長く取られていた。これはかつて貨物取扱があり、この駅から陶器などが輸送されていたためである(当時の配線は1面2線[7])。開業当時は起点駅だったが、西中金駅まで開通したことにより中間駅となった。2007年には起点駅の西中金駅と共に駅舎とホームが国の登録有形文化財に登録された(所有者は名鉄のままである)。駅舎内は五平餅やお茶などの販売店に改装され、駅外では朝市などが開かれている。駅前はとよたおいでんバスのバスターミナルとなっており、三河線の廃止代替バスであるさなげ・足助線と旭・豊田線の2系統が発着し、2系統が相互に接続するようにダイヤが組まれている。
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廃線とホーム(2011年4月)
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駅前とバス停(2011年4月)
配線図
三河広瀬駅 構内配線略図
← 西中金駅 |
|
→ 猿投方面 |
凡例
出典:[8] |
利用状況
旅客
- 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は515人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中277位、 三河線(38駅)中28位であった[9]。
『愛知県統計書』『愛知県統計年鑑』『豊田市統計書』各号によると、一日平均乗車人員および一日平均乗降人員の推移は以下の通りである。
一日平均乗車・乗降人員の推移
年 | 乗車人員 | 乗降人員 | 備考 |
---|
総数 | 定期 | 総数 | 定期 |
---|
1949(昭和24)年度 | *523 | | *1024 | | 期間は1949年5月 - 1950年4月末[10] |
1950(昭和25)年度 | *482 | | *953 | | 期間は1949年11月 - 1950年10月末[11] |
1951(昭和26)年度 | *612 | | *1183 | | [12] |
1952(昭和27)年度 | 618 | | 1200 | | [13] |
1953(昭和28)年度 | 610 | | 1231 | | [14] |
1954(昭和29)年度 | 614 | | 1228 | | [15] |
1955(昭和30)年度 | 614 | | 1226 | | [16] |
1956(昭和31)年度 | 635 | | 1270 | | [17] |
1957(昭和32)年度 | 635 | | 1270 | | [18] |
1958(昭和33)年度 | | | | | |
1959(昭和34)年度 | | | | | |
1960(昭和35)年度 | | | | | |
1961(昭和36)年度 | | | | | |
1962(昭和37)年度 | | | | | |
1963(昭和38)年度 | | | | | |
1964(昭和39)年度 | | | | | |
1965(昭和40)年度 | 789 | 648 | 1583 | 1296 | [19] |
1966(昭和41)年度 | 761 | 622 | 1525 | 1244 | [20] |
1967(昭和42)年度 | 679 | 559 | 1361 | 1118 | [20] |
1968(昭和43)年度 | 590 | 473 | 1182 | 946 | [20] |
1969(昭和44)年度 | 527 | 404 | 1056 | 808 | [21] |
1970(昭和45)年度 | 495 | 364 | 986 | 728 | [21] |
1971(昭和46)年度 | 481 | 340 | 954 | 680 | [21] |
1972(昭和47)年度 | 425 | 301 | 841 | 602 | [22] |
1973(昭和48)年度 | 412 | 278 | 814 | 556 | [22] |
1974(昭和49)年度 | 364 | 261 | 720 | 522 | [22] |
1975(昭和50)年度 | 345 | 250 | 681 | 500 | [23] |
1976(昭和51)年度 | 356 | 258 | 710 | 516 | [24] |
1977(昭和52)年度 | | | 700 | 490 | [25] |
1978(昭和53)年度 | 344 | 233 | 684 | 466 | [26][25] |
1979(昭和54)年度 | 367 | 245 | 729 | 490 | [27][28] |
1980(昭和55)年度 | 349 | 239 | 698 | 478 | [29][28] |
1981(昭和56)年度 | 329 | 218 | 655 | 436 | [30][31] |
1982(昭和57)年度 | 310 | 208 | 647 | 428 | [32][31] |
1983(昭和58)年度 | 287 | 196 | 574 | 392 | [33][34] |
1984(昭和59)年度 | 260 | 208 | 521 | 416 | [35][34] |
1985(昭和60)年度 | 275 | 202 | 586 | 428 | [36][34] |
1986(昭和61)年度 | 275 | 205 | 573 | 418 | [37][34] |
1987(昭和62)年度 | 274 | 207 | 582 | 436 | [38][34] |
1988(昭和63)年度 | 281 | 214 | 565 | 428 | [39][40] |
1989(平成元)年度 | 282 | 214 | 567 | 428 | [41][40] |
1990(平成02)年度 | 292 | 227 | 587 | 454 | [42][40] |
1991(平成03)年度 | 277 | 210 | 556 | 420 | [43][40] |
1992(平成04)年度 | 257 | 190 | 515 | 380 | [44][40] |
1993(平成05)年度 | 262 | 200 | 528 | 400 | [45][46] |
1994(平成06)年度 | 254 | 195 | 511 | 390 | [47][46] |
1995(平成07)年度 | 235 | 184 | 472 | 368 | [48][46] |
1996(平成08)年度 | 222 | 174 | 445 | 348 | [49][46] |
1997(平成09)年度 | 205 | 161 | 411 | 322 | [50][46] |
1998(平成10)年度 | 176 | 135 | 384 | 290 | [51][52] |
1999(平成11)年度 | 163 | 126 | 325 | 252 | [53][52] |
2000(平成12)年度 | 155 | 113 | 323 | 242 | [54][52] |
2001(平成13)年度 | 161 | 122 | 321 | 244 | [55][52] |
2002(平成14)年度 | 161 | 131 | 321 | 262 | [56][52] |
2003(平成15)年度 | 163 | 117 | 337 | 234 | [57][1] |
* 千人単位からの概算値
貨物
貨物取扱量の推移(トン)
年 | 発送 | 到着 | 備考 |
---|
1960(昭和35)年度 | 22970 | 991 | [58] |
1961(昭和36)年度 | 20151 | 2557 | [58] |
1962(昭和37)年度 | 13228 | 1465 | [58] |
1963(昭和38)年度 | 21115 | 1104 | [58] |
1964(昭和39)年度 | 26016 | 522 | [58] |
1965(昭和40)年度 | 25976 | 538 | [59] |
1966(昭和41)年度 | 29994 | 586 | [59] |
1967(昭和42)年度 | 34363 | 234 | [59] |
1968(昭和43)年度 | 34429 | 289 | [59] |
1969(昭和44)年度 | 36500 | 300 | [59] |
1970(昭和45)年度 | 34885 | 203 | [59] |
1971(昭和46)年度 | 27281 | 116 | [59] |
1972(昭和47)年度 | 19318 | 144 | [60] |
1973(昭和48)年度 | 17768 | 164 | [60] |
1974(昭和49)年度 | 10561 | 191 | [60] |
1975(昭和50)年度 | 8663 | 165 | [60] |
1976(昭和51)年度 | 9166 | 491 | [60] |
1977(昭和52)年度 | 6977 | 896 | [61] |
1978(昭和53)年度 | 6026 | 1005 | [61] |
1979(昭和54)年度 | 6315 | 617 | [61] |
1980(昭和55)年度 | 5057 | 75 | [61] |
1981(昭和56)年度 | 4210 | 56 | [61] |
1982(昭和57)年度 | 2822 | 15 | [61] |
1983(昭和58)年度 | 913 | | [61] |
時期 | 発送 | 到着 | 資料 |
---|
主要品目 | 主要着地 | 主要品目 | 主要発地 |
---|
1960年代後半 | 珪砂、粘土 | 関東地方 | 鉱石 | 山陽・東北地方 | 『豊田市の統計 昭和42年版』[58] |
1970年代前半 | 珪砂、粘土 | 岡本駅、古川駅、小名木川駅 | 工業薬品 | 鳴門駅 | 『豊田市統計書 昭和47年版』[59] |
1970年代後半 | 珪砂、粘土 | 岡本駅、古川駅、小名木川駅 | 工業薬品 | 鳴門駅 | 『豊田市統計書 昭和52年版』[60] |
1980年代 | 砂、粘土 | 九州・北海道地方、江津駅、小名木川駅 | 工業薬品 | 鳴門駅 | 『豊田市統計書 昭和60年版』[61] |
駅周辺
隣の駅
- 名古屋鉄道
- 三河線(廃止区間)
- 西中金駅 - 三河広瀬駅 - 枝下駅
脚注
- ^ a b 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 平成18年版』、豊田市、2008年、292頁
- ^ a b 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、45頁。ISBN 978-4107900258。
- ^ 神谷力(編)『三河を走って85年―三河線・挙母線とともに歩んだ郷土の歴史と文化』郷土文化社、2000年、236頁。ISBN 978-4876701292。
- ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、871頁。
- ^ 新實守『写真で見る三河線誕生百年』新實守、2015年、129頁。
- ^ 「国文化財建造物公開へ 名古屋、尾張、三河の37件」『中日新聞』2014年10月23日
- ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』アルファベータブックス、2019年8月、184頁。
- ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第473号 1986年12月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、付図「名古屋鉄道路線略図」
- ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。
- ^ 『愛知県統計書. 昭和24年』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和27年刊行』、愛知県、1952年、331頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和28年刊行』、愛知県、1953年、315頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和29年刊行』、愛知県、1954年、334頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和30年刊行』、愛知県、1955年、309頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和31年刊行』、愛知県、1956年、307頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和32年刊行』、愛知県、1957年、323頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和33年刊行』、愛知県、1958年、339頁
- ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和34年刊行』、愛知県、1959年、382頁
- ^ 豊田市企画部企画課統計係(編)『豊田市の統計 昭和42年版』、豊田市、1968年、95頁
- ^ a b c 豊田市総合企画部統計課(編)『豊田市統計書 昭和47年版』、豊田市、1973年、162-163頁
- ^ a b c 豊田市総務部統計課(編)『豊田市統計書 昭和50年版』、豊田市、1976年、166-167頁
- ^ a b c 豊田市総務部統計課(編)『豊田市統計書 昭和50年版』、豊田市、1976年、168-169頁
- ^ 豊田市総務部企画課(編)『豊田市統計書 昭和51年版』、豊田市、1977年、162-163頁
- ^ 豊田市総務部企画課(編)『豊田市統計書 昭和52年版』、豊田市、1978年、162-163頁
- ^ a b 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 昭和54年版』、豊田市、1980年、198-199頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和55年刊』、愛知県、1980年、222頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和56年刊』、愛知県、1981年、228頁
- ^ a b 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 昭和57年版』、豊田市、1983年、210-211頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和57年刊』、愛知県、1982年、240頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和58年刊』、愛知県、1983年、224頁
- ^ a b 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 昭和60年版』、豊田市、1986年、218-219頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和59年刊』、愛知県、1984年、224頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和60年刊』、愛知県、1985年、242頁
- ^ a b c d e 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 昭和62年版』、豊田市、1988年、208-209頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和61年刊』、愛知県、1986年、236頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和62年刊』、愛知県、1987年、224頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 昭和63年刊』、愛知県、1988年、224頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成元年刊』、愛知県、1989年、226頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成2年刊』、愛知県、1990年、224頁
- ^ a b c d e 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 平成4年版』、豊田市、1993年、208-209頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成3年刊』、愛知県、1991年、226頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成4年刊』、愛知県、1992年、230頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成5年刊』、愛知県、1993年、222頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成6年度刊』、愛知県、1995年、222頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成7年度刊』、愛知県、1996年、第10章 運輸・通信
- ^ a b c d e 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 平成9年版』、豊田市、1998年、203-204頁
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成8年度刊』、愛知県、1997年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成9年度刊』、愛知県、1998年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成10年度刊』、愛知県、1999年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成11年度刊』、愛知県、2000年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成12年度刊』、愛知県、2001年、第10章 運輸・通信
- ^ a b c d e 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 平成14年版』、豊田市、2003年、218-219頁
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成13年度刊』、愛知県、2002年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成14年度刊』、愛知県、2003年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成15年度刊』、愛知県、2004年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成16年度刊』、愛知県、2005年、第10章 運輸・通信
- ^ 愛知県企画振興部統計課(編)『愛知県統計年鑑 平成17年度刊』、愛知県、2006年、第10章 運輸・通信
- ^ a b c d e f 豊田市企画部企画課統計係(編)『豊田市の統計 昭和42年版』、豊田市、1968年、98頁
- ^ a b c d e f g h 豊田市総合企画部統計課(編)『豊田市統計書 昭和47年版』、豊田市、1973年、168-169頁
- ^ a b c d e f 豊田市総務部統計課(編)『豊田市統計書 昭和52年版』、豊田市、1978年、164-165頁
- ^ a b c d e f g h 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 昭和60年版』、豊田市、1986年、220-221頁
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
三河広瀬駅に関連するカテゴリがあります。
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山線 | |
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海線 | |
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2004年廃止区間(山線) | |
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2004年廃止区間(海線) | |
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