ブレーメン州
ブレーメン州(ブレーメンしゅう)は、ドイツ連邦共和国を構成する連邦州の一つ。正式名称は自由ハンザ都市ブレーメン (ドイツ語: Freie Hansestadt Bremen フライエ・ハンゼシュタット・ブレーメン) である。 地理ハンブルク市と同様に、中世以来の自由都市としての地位を現代まで維持している。 現在、ブレーメン州はブレーメン市と、北海へと注ぐヴェーザー川の河口に位置する同市の外港ブレーマーハーフェン市の2市からなる。 歴史
政治ドイツ社会民主党(SPD)の勢力が強い地域であり、1945年以降は一貫してSPDが政権与党を担い、かつ第一市長を輩出している。 市議会州の立法機関は、市議会 (Bürgerschaft) で、定数84のうち69議席をブレーメン市に、15議席をブレーマーハーフェン市に割り振っている。ブレーマーハーフェン市がブレーメン市とは別に市議会を持っているのに対し、ブレーメン市選出の市議はブレーメン市の立法機関の議員を兼ねる。 選挙権は、16歳以上のドイツ人のうち過去三か月間、ドイツ国内に住民登録している者はブレーメン市に住所があった者、外国に住民登録している者はブレーメン州に滞在していた者、そしてブレーメンに住むEU市民にも与えられる(市選挙法第1条)。被選挙権は、18歳以上の選挙権者に与えられるが、EU市民に与えられるのはブレーメン市議の被選挙権だけである(市選挙法第4条) 阻止条項(得票率5%)は両市選挙区ごとに別々に適用されるため、全体で得票率5%を下回った政党でもいずれかの市で5%を突破していれば、そちらの市における議席配分を受けることができる。2019年5月26日に行われた市議会選挙での、各党の「得票率/獲得議席数(前回2015年選挙からの増減)/議席占有率」は以下の通りである。
CDUが市政史上初めて、僅差ながらSPDを破り第1党となった。しかし、SPDは同盟90/緑の党・左翼党と左派連立を組むことで、辛くも与党の座を保ちボウェンシュルト市長が続投することとなった。ミニ政党、怒りの市民党はブレーマーハーフェン市を地盤とするため、同市での得票により阻止条項を免れた。 行政行政機関は、議院内閣制の合議体たる参事会 (Senat) である。他の州における州首相に相当する役職は、代表参事(兼ブレーメン市長)で、市議会から多数決で選出される。通常は第一党の党首が選出されるが、過半数の党がない場合は連立協議において話し合いがなされる。他の州とは異なり、議長以外の参事会員(閣僚)も市議会での多数決で選出され、そのうち一人と代表参事の二人がブレーメン市長となる。参事の被選挙権は、市議同様、18歳以上のドイツ人に与えられ(市選挙法第4条)、ブレーメン州に居住した経歴すら必要ないが(市憲法107条)、慣例的に市議から選ばれている。参事会は州全体だけでなくブレーメン市の行政執行も担当する。 |