タッチラグビー (英語: Touch Rugby) は、ラグビーで用いられるタックルを、より安全な「タッチ(後述)」に置き換えた、より親しみやすい安全簡易型ラグビーである。
1960年代、オーストラリアでラグビーリーグ選手のウォームアップ用として始められたとされ、簡単な競技方法から、次第に競技人口が拡大して行った。現在、オーストラリア(現地では主に「タッチ・フッティ (Touch Footy) 」と呼ばれている)、ニュージーランドを始め、アメリカ、カナダ、欧州各国等で広く競技されている。日本では1989年、口元周策により紹介された。Mixed, Mens, Womens, Over30等のディビジョンに分けられ主に試合が開催される。また、サッカー等と同様に4年に1度World Cupが開催される。2003年のWorld Cupは日本(埼玉県熊谷市)で行なわれ、Mixed openで第3位に輝いた。また全国各地でタッチラグビーの公式試合がある。「JAPANカップ」、「関西大会」、「関東大会」、「学生選手権」など多数開催されている。基本的には社会人チームと学生チームが交ざって試合をしている。
通常のラグビーチームでも、ウォーミングアップ等の練習の一環としてこのようなルールで行われることも多く、広く親しまれている。
競技方法
- 1チームの人数は6人(登録可能なのは1チーム14人)で選手の交代はいつでも何度でも可能。
- 試合開始は「タップ」による。これは地面に置かれたボールを軽く蹴り、両手で拾う。
- タックルの代わりにタッチ(片手または両手でボールキャリアの体に触れること。最小限の力で行う。強く押したり危険な行為とみなされると、反則になる)を使う。6回タッチされると攻守が交替となる。
- タッチされた後は、ボールを地面に置き、背後の『アクティングハーフ』、『ダミーハーフ』または単に『ハーフ』と呼ばれるプレイヤー(誰がなってもよい)へ足で転がすか、ボールをまたぐ「ロールボール」で試合を再開する。
- 相手側スコアライン(ゴールラインに相当)を越えて、タッチダウンゾーンにボールを持ち込むと『タッチダウン』として1点を得る。
- ハーフ(ロールボールを拾う人)が、タッチをされると、「ハーフタッチ」となり、相手に攻撃権が渡る。なおこのとき、ロールボールの状態から始めなければいけない。
- ハーフがタッチダウンすることは許されていない。
- タッチされた地点から前進して、ボールを置く(ロールする)と、「オフ・ザ・マーク」となり、相手に攻撃権が渡る。このとき、「タップ」で始めなければいけない。
- ボールを地面に落としてしまうと(ノックオンとは異なる)、「ボール・トゥ・グラウンド」となり、相手に攻撃権が渡る。ハーフタッチのときと同様、ロールボールの状態から始める。
詳細ルール
※ジャパンタッチ協会「試合ルール詳細」より
- ロールボールによる攻守交替スタートは、以下の場合に行われる。
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- プレー中にボールを落としてしまった場合
- ハーフがタッチダウンゾーンにボールを付けてしまった場合
- 6回目のタッチが行われた場合
- ボールを持っているプレーヤーがグラウンド外に出たり、サイドラインを踏んだ場合
- タップを正確に行わなかった場合
- ロールボールを正確に行わなかった場合
- タップによる攻守交替スタートは、以下の場合に行われる。
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- フォワード・パス(前方にボールをパスする)
- タッチ・アンド・パス(タッチ成立後に味方チームにパスする)
- オフ・ザ・マーク(タッチが行われた位置を越えてロールボールする)
- オフサイド(守備側チームのプレーヤーが、ロールボール時に5m以上、タップ時には10m以上後退しないで、攻撃側チームのプレーヤーに働きかける)
- 遅滞プレー(ゲームの進行を妨げる行為をする)
- 7人以上のプレーヤーが同時にグラウンド内に入る
- 交代違反(オフサイド位置で交代したり、ミックスゲームで男女の人数比を間違える、など)
- クレーム・タッチ(タッチしていないのにタッチしたと主張)
- 力まかせにタッチする
- 不品行・不行跡
関連項目
外部リンク
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