キオン属(キオンぞく、黄苑属Senecio)はキク科の属の1つ。世界に広く分布する。1500–2000種を含むキク科最大の属であるが、いくつかの属に分割されて扱われることもある。
特徴
多年草で頭状花序は黄色の雌性の舌状花と両性の筒状花で構成される。例外として1年草で筒状花だけからなるノボロギクがある。総苞は筒状または半球形。痩果は円柱形で冠毛の毛は細くて多数ある。
葉や茎が多肉質で、多肉植物として扱われるものも何種かある。
一部にはアルカロイドを含むものもあり、家畜が食べて中毒を起こすことがある。
主な種
日本にはキオンなど約10種が生育し、ノボロギクやナルトサワギクなど数種が帰化している。
キオン属
キオン属 (Senecio) とされたことがある種
いくつかの種は、現在は別属とすることが多い。
- 弦月、三日月ネックレス
Senecio radicans (L.f.) Sch.Bip., 1845
⇒ Curio radicans (L.f.) P.V.Heath, 1999
- 緑の鈴、グリーンネックレス Curio rowleyanus (H.Jacobsen) P.V.Heath, 1999 =
Senecio rowleyanus H.Jacobsen, 1968
- 大弦月城、アーモンドネックレス、
Senecio herreanus Dinter, 1932
⇒ Curio herreanus (Dinter) P.V.Heath, 1999
- サワギク Nemosenecio nikoensis = Senecio nikoensis
- タカネコウリンカ Tephroseris takedana = Senecio takedanus
- コウリンカ Tephroseris flammea glabrifolia = Senecio flammeus glabrifolius - T. flammea = S. flammeusの亜種もしくは変種
- ミヤマオグルマ Senecio kawakamii = Tephroseris kawakamii
- オカオグルマ Tephroseris integrifolia kirilowii = Senecio integrifolius fauriei - T. integrifolia = S. integrifoliusの亜種
- サワオグルマ Tephroseris pierotii = Senecio pierotii
属の和名は木谷 (2014) による。
⇒ Kleinia stapeliiformis Stapf, 1924
写真
脚注
- ^ 湯浅 (2008:48).
- ^ 木谷 (2014).
- ^ 冨山 (2003:158).
参考文献