アーネスト・ナーゲル(エルンスト・ネーゲル、Ernest Nagel、1901年11月16日 - 1985年9月20日)は、アメリカの科学哲学者[1][2]。コロンビア大学教授。ルドルフ・カルナップ、ハンス・ライヘンバッハ、カール・ヘンペルらと並ぶ論理実証主義の主要人物。主著『科学の構造』(The Structure of Science、1961年)は、科学的説明の古典的名著として知られる。
来歴・人物
オーストリア=ハンガリー帝国(現在はスロベニア)ノヴェー・メスト・ナド・ヴァーホム(Nové Mesto nad Váhom)生まれ。
ニューヨーク市立大学シティ・カレッジ卒業。コロンビア大学PhD。
1977年、全米科学アカデミー選出。哲学者が科学アカデミー会員に選出されるのは極めて稀である。
アレクサンダー・ネーゲル(数学者、ウィスコンシン大学教授)とシドニー・ネーゲル(物理学者、シカゴ大学教授)は息子。
著作
- On The Logic of Measurement (1930)
- An Introduction to Logic and Scientific Method (with M. R. Cohen, 1934)
- The Formation of Modern Conceptions of Formal Logic in the Development of Geometry (1939)
- Principles of the Theory of Probability (1939)
- The Meaning of Reduction in the Natural Sciences (1949)
- Sovereign Reason (1954)
- Logic without Metaphysics (1957)
- Gödel’s Proof (with J. R. Newman, 1958)
- 『数学から超数学へ――ゲーデルの証明』(はやしはじめ訳、白揚社、1968年)
- 『ゲーデルは何を証明したか―数学から超数学へ』(林一訳、白揚社、1999年)
- The Structure of Science: Problems in the Logic of Scientific Explanation (1961, second ed. 1979)
- 『科学の構造』(松野安男訳、明治図書出版、1968年、全3巻)
- Observation and Theory in Science (with others, 1971)
- Teleology Revisited and Other Essays in the Philosophy and History of Science (1979)
脚注
- ^ Suppes, Patrick (February 2000). “Nagel, Ernest”. American National Biography Online. 10 April 2014閲覧。
- ^ Suppes, Patrick (1994年). “Ernest Nagel”. Biographical memoirs of the National Academy of Sciences. National Academy of Sciences. 10 April 2014閲覧。