アイルランド・ウェスト空港の地図
アイルランド・ウェスト空港 (アイルランド・ウェストくうこう、愛 : Aerfort Iarthar Éireann Mhuire 、英 : Ireland West Airport )は、アイルランド のメイヨー県 チャールズタウンにある国際空港 。空港コード はNOC 。
概要
アイルランド・ウェスト空港は、アイルランドのメイヨー県 チャールズタウン中心部の南西5.6km 、ノックの北20kmに位置する国際空港である。2017年 には75万人の利用客を記録し、ダブリン空港 、コーク空港 、シャノン空港 に次いでアイルランドで4番目に利用客数が多く、アイルランド島 では5番目に多い。空港名の表記はほかに、
などがある。
歴史
1985年 10月25日 にローマへの3機のエアリンガス のチャーター便で開港した。正式な開港は1986年 5月30日 であった[ 3] 。湿った地形の丘の上にあり、空港を建設するのは非現実的であると考えられていた。建設当時の主な動機は、ノック聖堂への巡礼者 であった。霧 が多すぎるとの批判にもかかわらず、モンシニョール ・ジェームス・ホーランは主に政府による980万ポンド の助成金で、5年以内に空港を建設した[ 3] [ 4] 。モンシニョール・ホーランは空港の開港直後に死亡し、葬式は当時名付けられていたホーラン国際空港で行われた。2013年5月5日にモンシニョール・ホーランの銅像が空港付近に建てられた[ 5] 。
1988年 までに、10万人以上の乗客が利用した。アイルランドのフラッグ・キャリア であるエアリンガスは、1995年 にバーミンガム線で当空港に就航した[ 3] 。
近年
2003年 以降、エアリンガス 、マイトラベル航空、Bmibaby 、ライアンエアー 、エアーアラン(現ストバートエア )、Flybe 、ルフトハンザドイツ航空 、イージージェット などがイギリス とヨーロッパ 本土への路線を追加した。2005年 までには、年間50万人の利用客を記録した[ 3] 。
2006年 と2009年 にアイルランド商工会議所によりアイルランドで最も評価の高い地域空港に選ばれた[ 3] 。
2007年 5月 にニューヨーク とボストン への大西洋横断路線 が予定されており、フライグローブスパンが運航していた[ 6] 。
2008年 には過去最高の629,000人の利用客数を記録し、前年比で13%増加した[ 3] 。
2009年 4月 にカテゴリIIの計器着陸装置 を設置したことで、視界が悪く、空港は海抜200メートルにあるため、他の空港への迂回便の数が大幅に減少した[ 7] 。同年8月 は3年間で最も忙しい月で、81,000人の乗客が利用した。8月28日 に利用客数は4,500人を超え、当空港の歴史上最も利用客数が多い日となった。さらに2011年 8月 に、84,052人の利用客数を記録した。2011年はこれまでで最も利用客数が多く、654,553人の乗客が利用した。この年は、ライアンエアー が運営するランサローテ 、テネリフェ 、グラン・カナリア 、およびFlybe が運営するエディンバラ への路線が始まったからである[ 8] 。2011年 9月 、ライアンエアーは空港を利用する400万人目の乗客を祝い、ルフトハンザドイツ航空 は2012年 5月 にデュッセルドルフ への週1便の飛行を開始すると発表した[ 9] [ 10] 。2011年11月 、ライアンエアーは、2012年3月 からパリ(ボーヴェ) 、フランクフルト(ハーン) 、ベルガモ(オーリオ・アル・セーリオ) 、ジローナ(コスタ・ブラバ) への運航を発表した。2012年1月 にFlybeがリーズ への運航を開始することにより、20路線目となる予定路線が発表された。Bmibaby は、2012年5月にインターナショナル・エアラインズ・グループ (IAG)による航空会社の買収により、6月10日 からバーミンガムへの唯一の路線を廃止することを発表した[ 11] 。ライアンエアーのパリ(ボーヴェ・ティレ)とフランクフルト(ハーン)への路線はその後終了した。
2013年 、ライアンエアーは毎週木曜日にマラガへの夏季路線を発表した。10月26日 にATR 72 で毎日運航していたバーミンガム線を引き継いだエアリンガス・リージョナル は、当路線の運航を廃止した。Flybeは、10月27日 に週4便で当路線の運航を開始した。2013年10月31日 、アイルランドの旅行税の廃止に伴い、ライアンエアーはノックからグラスゴー(プレストウィック) 、カウナス 、アイントホーフェン への運航を発表した。しかし、すべての路線が2014年 の第4四半期までに撤回された[ 12] 。
2015年 8月16日 、エアリンガスは、ニューヨーク大司教のティモシー枢機卿ドランと並んでニューヨーク大司教区の一員とともに、ボーイング757-200 でアイルランド・ウェスト空港にとって最初の大西洋横断飛行 を運航した。その後、ニューヨーク大司教は翌週、島全体(32県のすべて)をツアーした後、ノベナ を実地した。
2018年 8月26日 にローマ教皇 のフランシスコ がアイルランド訪問の2日目にアイルランド・ウェスト空港を利用した[ 13] 。
2020年 2月20日 、エールフランス が引退した最初のエアバスA380 (F-HPJB)が解体のため、ドイツ のドレスデン から到着した[ 14] 。
政府の援助
エプロン から見たターミナルビル(2013年)
空港のターミナルビル は主に総額98億5,800万ポンド の政府助成金によって賄われていた[ 15] 。空港の完成は、欧州連合 (EU)からの130万ポンドの助成金によって賄われ、空港開発者の資金から同等の金額を提供したことを条件として支払われた[ 16] 。
2007年 2月21日 、アイルランド政府は2700万ユーロ の資本供与を行っていると発表した。空港は、4,600万ユーロのインフラ 投資の実施を継続し、2008年 には2,000万ユーロ以上の支出が見込まれると述べた。同年、数々の重要な土木および建築系計画の作業が始まった[ 17] 。2009年 4月 にターミナルビルへの550万ユーロの増設が完了した。視界が悪い際の信頼性を高めるために、滑走路27にカテゴリーII計器着陸装置 (CAT II ILS)の実装が完了した。滑走路安全区域 (RESA)と滑走路のターンニングパッドの拡張は2009年 3月 に完了した[ 18] 。
12歳以上の出発旅客は、10ユーロの開発費を支払う。この料金は、空港の継続的な持続可能性に重要であり、開発作業をサポートするための重要な資金源としている[ 19] 。
2005年 に、空港の名称がアイルランド・ウェスト空港ノックに変更された[ 2] 。2009年 8月 の時点で、航空情報出版 と欧州航空航法安全機構 の航空図 には、当空港がアイルランド・ウェストと示されていた[ 20] 。
就航航空会社と就航都市
2020年6月現在の就航都市は以下の通り[ 21] 。
※ 語末の★は、格安航空会社 (LCC)
統計
旅客数
アイルランド・ウェスト空港の旅客数(2000年 – 2018年)(千)
年
旅客数
1998
186,689
1999
197,358
2000
173,421
2001
203,000
2002
199,000
2003
247,000
2004
373,000
2005
530,084
2006
621,171
2007
556,357
2008
629,000
2009
607,228
2010
589,180
2011
654,553
2012
677,368
2013
665,558
2014
703,318
2015
684,671
2016
734,031
2017
749,499
2018
771,619
2019
805,443
旅客数が多い国際路線
旅客数が多い国際路線(2018年)
順位
空港
旅客数
前年比
1
ロンドン・スタンステッド
155,936
0 1.8
2
ロンドン・ルートン
132,739
0 0.3
3
リバプール
84,870
0 0.6
4
ロンドン・ガトウィック
82,198
0 4.9
5
イースト・ミッドランズ
69,740
0 5.7
6
マンチェスター
37,223
0 25.8
7
ブリストル
35,218
0 27.2
8
バーミンガム
33,164
0 12.4
9
ファロ
31,819
0 7.3
10
エディンバラ
28,381
0 3.3
出典:中央統計局 [ 22]
空港へのアクセス
道路
空港は国道N17号付近、ゴールウェイ とスライゴ の中間にある。また、国道N5号のウェストポート - ロングフォードロード線にも至近である。空港には、1,500台を超える短期および長期の駐車スペースがある。
キャッスルバーとバリナはどちらも38km 離れており、スライゴまで54km、ゴールウェイまで89km、ダブリン まで220kmの距離である。
バス
空港へは、以下のバスエールンの路線が運行されている[ 23] 。
鉄道
2020年現在、アイルランド・ウェスト空港への鉄道 路線はない。最寄りのアイルランド国鉄 の鉄道駅は、バリーハウニス(22km)、フォックスフォード(27km)、クレアモリス(31km)であり、各駅ともタクシーとバスで接続されている。
タクシー
タクシー は、到着口の外にあるタクシー乗り場から利用できる[ 24] 。
レンタカー
アイルランド・ウェスト空港には、バジェット 、エイビス 、ヨーロッパカー 、ハーツ など、多くの国際的なレンタカー 会社がある[ 24] 。
事故・事故関連
その他
脚注
出典
^ Quann, Jack. “Recovery in aviation sector 'might not be achieved until 2023' ”. Newstalk . 2020年6月5日 閲覧。
^ a b “Knock airport defends new ‘brand identity’ ”. www.mayonews.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ a b c d e f “Ireland West Airport Knock History ”. irelandwestairport.com . Ireland West Airport. 2009年4月27日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
^ Oireachtas, Houses of the (1985年2月14日). “Ceisteanna—Questions. Oral Answers. - Knock Airport. – Dáil Éireann (24th Dáil) – Thursday, 14 Feb 1985 – Houses of the Oireachtas ” (英語). www.oireachtas.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ Shiel, Tom. “Mayo tribute: Msgr James Horan remembered ” (英語). The Irish Times . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Welcome to Ireland West Airport - Knock - in Charlestown, Co. Mayo, Ireland ”. web.archive.org . Ireland West Airport (2007年5月31日). 2007年12月5日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
^ “Ireland West Airport Knock News ”. www.irelandwestairport.com . Ireland West Airport Knock (2009年8月19日). 2013年10月18日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
^ “Ireland West Airport Knock News ”. irelandwestairport.com . Ireland West Airport Knock (2009年9月5日). 2011年7月13日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
^ mammoth.tv. “TravelBiz.ie - Ryanair celebrates 4 million passengers from Knock ” (英語). Travelbiz.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ (英語) Lufthansa to start Knock Airport service . (2011-09-14). https://www.rte.ie/news/business/2011/0914/306143-knock/ .
^ “Ireland West Airport Knock ”. irelandwestairport.com . Ireland West Airport Knock. 2013年10月18日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
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^ “Pope Francis has arrived in Knock as second day of visit to Ireland gets underway ” (英語). independent . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Air France's First Retired Airbus A380 Completes Its Final Flight ” (英語). Simple Flying (2020年2月20日). 2020年6月5日 閲覧。
^ Oireachtas, Houses of the (1988年2月2日). “Dáil Éireann debate - Tuesday, 2 Feb 1988 ” (英語). www.oireachtas.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ Oireachtas, Houses of the (1988年6月30日). “Dáil Éireann debate - Thursday, 30 Jun 1988 ” (英語). www.oireachtas.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Immigration unit to open at Knock ” (英語). The Irish Times . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Ireland West Airport Knock ” (英語). Airport Technology . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Ireland West Airport ”. irelandwestairport.com . 2020年6月5日 閲覧。
^ EIKN – IRELAND WEST . 2020年6月5日閲覧。
^ “Destinations ”. www.corkairport.com . 2020年6月4日 閲覧。
^ “Passenger Movement by Irish Airport, Direction, Foreign Airport and Month ”. Central Statistics Office (December 2018). 30 March 2019 閲覧。
^ “Ireland West - Knock - Bus Éireann - View Ireland Bus and Coach Timetables & Buy Tickets ”. www.buseireann.ie . 2020年6月5日 閲覧。
^ a b “Ireland West Airport ”. irelandwestairport.com . 2020年6月5日 閲覧。
^ “Serious Incident: Boeing B737-800, EI-DHX, Ireland West Airport, Knoc… ”. aaiu.ie . 2013年6月30日時点のオリジナル よりアーカイブ。2020年6月5日 閲覧。
^ “The Knock Song lyrics and easy chords ” (英語). Irish folk songs . 2020年6月5日 閲覧。
^ “On a Wing and a Prayer Musical | The story of Knock Airport ” (英語). 2020年6月5日 閲覧。
^ “Jamie has landed in Crossmolina ” (英語). Western People (2019年10月4日). 2020年6月5日 閲覧。
外部リンク
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