Ext JS
Ext JS は、Ajax、DHTML、DOMスクリプティングといった技術を使ったインタラクティブなウェブアプリケーション(RIA)を構築するためのJavaScriptライブラリ。 元々はYUIを拡張するアドオンライブラリであり、jQueryとPrototypeとの相互運用性も確保している。バージョン1.1では、他のライブラリに依存する部分がなくなり、オプションで別のライブラリも使えるようになった。バージョン2.0では、YUI、jQuery、Prototypeと同時に利用することも、単独で利用することもできるようになった。 モバイル用は、同じ開発元であるSencha社からSencha Touchとして提供されている。 特徴GUIコントロールExt JS は豊富なGUIベースのフォームコントロール(ウィジェット)を持っていて、ウェブアプリケーションで利用できる。以下のものがある。
これらコントロールの多くは、Ajaxを使ってWebサーバとやり取りできる。 アプリケーションサポートExt JS は以下のようなアプリケーションサポート機能を持っている。
Ext 2.02007年12月4日にリリースされた Ext JS 2.0 は、デスクトップにより近いインタフェースと機能を提供できるとされていた。また、APIなどのソフトウェアドキュメンテーションも一新された[2]。 Ext JS 2.0 は 1.1 との後方互換を確保しておらず、そのためにマイグレーションガイドを作って対処した。[3] Ext 3.0Ext JS のバージョン3.0は、2009年6月6日にリリースされた。 このバージョンではREST通信のサポートと新しいExt.Directサーバーサイドプラットフォームが追加された。標準の表示コンポーネントにフラッシュによるチャートとListViewエレメントが追加された。バージョン2.0のコードと後方互換性があった。 Ext JS 4.0Ext JSのバージョン4.0は、2011年4月26日にリリースされた。 このバージョンアップではクラス構造が完全に変更され、 データパッケージの変更、SVGやVMLを使ったアニメーションとドローパッケージ、新しいチャートやテーマ設定といった改定がなされた。またMVC(モデル・ビュー・コントローラー)スタイルでコードを管理することができるようになった。 Ext JS 5.0Ext JSのバージョン5.0は、2014年6月2日にリリースされた。このバージョンでは1つのコードベースでタッチデバイスに対応したデスクトップアプリケーションを構築することができ、MVVM、双方向データバインディング、レスポンシブレイアウト、グリッドに配置しデータの視覚化やビッグデータ分析に用いるウィジェットが使用できる。また、グラフ描画パッケージがタッチ操作に最適化され、金融チャート描画機能が追加された。 Ext JS 6.0Ext JSのバージョン6.0は、2016年3月29日にリリースされた。このバージョンでSencha Touchがマージされた。 ライセンスの変遷Ext JS のオープンソース版のライセンスはしばしば変更され、そのことが批判されてきた。バージョン2.0.2ではLGPLライセンスだったが、「個人的、教育的、非営利的利用に限る」とか「非オープンソースソフトウェアを除外しているオープンソースプロジェクトでの利用に限る」とか「ソフトウェア開発ライブラリやツールキットではない商用アプリケーションでの利用に限る」といった制限が付いていた。これらは Ext JS 2.1 では変わっている[4]。このような開発側の主張する条件に従う者もいるが、そもそもLGPLのライセンス条項[5]は Ext JS 開発者がどのような条件をつけようとそれをどう使っても自由だと保障していると主張する者もいる。これに関しては若干の論争があったが、結果として Ext JS はLGPLからGPLにライセンスを変更した。 2008年4月20日、Ext JS 2.1 は新たに完全な GPL 3.0 か商用ライセンスのどちらかを選択できるというデュアルライセンスでリリースされた。[6] 脚注外部リンク |