髙橋龍也
髙橋 龍也(たかはし たつや、本名同じ、1970年[1]11月14日[2][3] - )は、日本の脚本家、クリエイター。石川県出身[4]。 かつてはアクアプラス、プレイムなどで主にゲーム制作を、現在は主にアニメの脚本家業を中心に活動している。キャリアを共にするイラストレーター水無月徹と組む際には、2人で1つの共同ペンネームとして高彦達哉(たかひこ たつや)を名乗ることもある。 なお「髙橋龍也」の表記について、かつては異体字である「髙」(はしごだか)を表示・表記できない環境が多かったため、通用される「高」の字をあてた「高橋龍也」でクレジットされていた[5][6]。本来は「龍」の字も旧字が正しいが、こちらは更に表示が困難な字であるため、クレジットでは通用される「龍」で統一されている[7]。 来歴大学 - Leaf以前大学時代、現在に至るまで創作活動を共にする水無月徹と同じサークルで親交を深める。 大学卒業後、ゲームメーカーのタイトーに就職。この際、6か月の研修期間で店舗運営やカラオケ機器の営業などに携わり、後に開発部に所属。各種映像の制作に関わる部署であったという[8]。一方、水無月は大学中退後にTGLに就職。同社ゲームのキャラクターデザインを担当し[9]、キャリアを開始する。 この時期、髙橋と水無月の2人で漫画『デッドエンドワールド』を制作。髙橋が設定・脚本・仕上げ、水無月が作画を担当したこの作品[10]を出版社へ持ち込むも、連載直前で雑誌が廃刊し、連載には至らなかった。(この漫画の主人公「ルミナ姫」は、後の代表作『To Heart』のキャラクター「マルチ」の原型となったという[11]。) その後、水無月は当時PCゲームや音楽の制作会社であった有限会社ユーオフィス(後のアクアプラス)へ移り、原画担当として同社のアダルトゲームブランドLeafの立ち上げに携わる。 Leaf時代Leafブランド2作目である、「『Filsnown』の発売(1995年8月3日)くらい」の時期に、水無月徹に誘われてユーオフィスに入社[12]。1995年11月にユーオフィス名義で発売されたゲーム『LEGAM』のクレジットに「テストプレイ」担当として名を載せる。 1996年には、ユーオフィスのLeafブランドにて、メインスタッフとして関わる初の作品『雫』の制作に参加。続けて同年のうちに『痕』、翌年に『To Heart』と、企画・脚本として制作に携わる。Leafはこの3作を通し、アダルトゲーム界のトップメーカーとなった。 1997年の『To Heart』以降は、Leafブランドのファンディスクや、PlayStation版『ToHeart』(1999)[13]を制作。内部的には企画チームの増強や、テレビアニメ版『To Heart』(1999)のシナリオ監修、各種出版物やカードゲームの企画・監修・制作などに追われる[14]。ゲームへのメインスタッフとしての参加は一時的に減り、サブシナリオのみでの参加[15]や、おまけゲーム製作[16]といった関わりが中心となる。 Leaf退社2000年7月14日にアクアプラスを退社(後に同社からの外注で、2002年の『痕』リニューアル版のシナリオを手がける)。その後、Leaf時代の盟友、水無月徹やろみゅとともに有限会社プレイムを設立し、水無月とともに取締役に就任。 PLAYM時代2年から4年前後の開発期間を経て、2004年4月にプレイム初の作品『リアライズ』を発売。その2年後の2006年12月に第2作目『レイナナ』を発売。その後も、『レイナナ』に続く新作ゲームの構想をプレイム公式サイト上で断片的に公開していたが、しばらく後にウェブサイトの更新が途絶え、あわせて髙橋の表立った活動もみられなくなる。 2009年4月になって、プレイムの親会社にあたるビジュアルアーツ社長・馬場隆博のコメントで、ブランドとしてのプレイムの解散と髙橋と水無月の両名が東京に向かった旨が非正式ながら明かされた(なお、2014年現在、髙橋自身の認識ではプレイムの開発チームは存続しており、いずれ水無月徹とゲーム制作に参加することがあればプレイム所属となるだろうという[17])。 脚本家として - 現在その後、アニメ脚本家・小説家の黒田洋介に誘われ、脚本家業を開始[18]。2008年アニメ『かんなぎ』のゲスト脚本である第9話「恥ずかしい学園コメディ」を初仕事とし、以降、アニメ作品への話数単位での参加を中心に、実写映画やコミカライズなど、脚本家としてキャリアを積む。 アニメの仕事では話数単位での参加が続いていたが、2015年『アイドルマスター シンデレラガールズ』に於いて、監督の高雄統子と共同で[19]初のシリーズ構成を担当(なおこの際、特典付属版BD[20]に同梱のグラビア撮影ゲーム『シンデレラガールズ G4U! vol.1』の一部シナリオ・セリフ[21]も担当。ゲームの性質上、分量は僅かであるが、『レイナナ』以来9年ぶりでゲーム作品へクレジットされた) その後はシリーズ構成での仕事が増えつつあり、一例として2018年1月期には『刀使ノ巫女』『ラーメン大好き小泉さん』『BEATLESS』と、高橋がシリーズ構成を担当した作品が3作同時期に放送された。また脚本の仕事では、シリーズ構成も担当した2018年10月期の『となりの吸血鬼さん』で初の全話脚本を達成している。 一方で、OVA『エスカクロン』で脚本と共に世界設定を担当、アニメ『刀使ノ巫女』でシリーズ構成・脚本と共に原作にも関与する[22]など、近年ではオリジナル作品で脚本外でも制作に関わるケースがみられる。 人物
ビジュアルノベルの発掘『雫』では、画面を「見る」のではなく、テキストを「読む」ことを重視して全画面表示のテキスト形式を最初に採用。背景以外は「絵」が存在しないサウンドノベルに比べ、登場人物の立ち絵があることを重視して「ビジュアルノベル」と命名し、Leaf Visual Novel Series(LVNS)としてシリーズ化する。このビジュアルノベル形式が、以後PCアダルトゲーム業界の主流となる。とくに『To Heart』が業界に与えた影響は大きく、本作品がPC版の後にコンシューマで発売された[13]こともあり、これまでPCアダルトゲームを知らなかった一般層にも影響を与えたとも言われる。 受賞歴
作品ゲーム
アニメ
その他
脚注
外部リンク
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