道幸 哲也(どうこう てつなり、1947年11月13日 - 2023年8月20日)は、日本の法学者。専門は労働法。学位は、法学博士(北海道大学・論文博士・1988年)。北海道大学名誉教授。元放送大学教授。
経歴
(出典[1])
日本労働法学会代表理事(2005 - 2007年)を務めた。このほか、北海道労働委員会会長、北海道地方最低賃金審議会会長、NPO法人「職場の権利教育ネットワーク」代表理事を歴任した。
研究内容
- 不当労働行為を中心に労働委員会制度、労働契約等を研究。職場での自立・プライバシーについても研究対象としている。
- 道幸は、アメリカ法学に基づいて、労働組合活動を公正代表義務の観点から自説を展開しており、労働協約など締結時に組合内少数派を保護する為にも、組合には全組合員の利益を公正に代表する法的義務があり、具体的に公正代表として使用者に対し、労働条件の設定、契約の雛形の提示、特定組合員の個別的権利・利益を代弁する、公正代表するシステムを通じて紛争処理をするなど少数説・1人説を唱えており、「公正代表義務論」に立脚しているといえる[4]。
主要著書
- 『多様なキャリアを考える』(共編、放送大学教育振興会、2015年
- 『グローバル化と私たちの社会』(共著、放送大学教育振興会、2015年)
- 『労働委員会の役割と不当労働行為法理―組合活動を支える仕組みと法』(日本評論社、2014年)
- 『判例ナビゲーション労働法』(共著、日本評論社、2014年)
- 『18歳から考えるワークルール』(共編、法律文化社、2012年)
- 『教室で学ぶワークルール』(旬報社、2012年)
- 『市民社会と法』(共編、放送大学教育振興会、2012年)
- 『労働組合法(別冊法学セミナ-)』(共編、日本評論社、2011年)
- 『労働組合の変貌と労使関係法』(信山社、2010年)
- 『パワハラにならない叱り方-人間関係のワークルール』(旬報社、2010年)
- 『ワークルールの基礎 しっかりわかる労働法』(旬報社、2009年)
- 『変貌する労働時間法理 -《働くこと》を考える-』(共編、法律文化社、2009年)
- 『不当労働行為の成立要件』(信山社、2007年)
- 『15歳のワークルール』(旬報社、2007年)
- 『職場はどうなる 労働契約法制の課題』(共著、明石書店、2006年)
- 『労使関係法における誠実と公正』(旬報社、2006年)
- 『労働組合活用のルール』(旬報社、2006年第2版・2001年初版)
- 『成果主義時代のワークルール』(旬報社、2005年)
- 『不当労働行為法理の基本構造』(北海道大学図書刊行会、2002年)
- 『不当労働行為の行政救済の法理』(信山社出版、1998年)
- 『「市民」の時代 法と政治からの接近』(共著、北海道大学図書刊行会、1998年)
- 『リストラ時代 雇用をめぐる法律問題』(共著、旬報社、1998年)
- 『職場における自立とプライヴァシー』(日本評論社、1995年)
- 『労使関係のルール 不当労働行為と労働委員会』(旬報社、1995年)
- 『現代労働法入門(現代法双書)』(共著、法律文化社、1995年第3版・1979年初版)
- 『不当労働行為救済の法理論』(有斐閣、1988年)
門下生
ゼミの指導学生に加藤智章北海道大学名誉教授など[5]。
出典
外部リンク