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秋分の日

分点の日は、昼と夜の長さが等しくなる。

秋分の日(しゅうぶんのひ)は、日本国民の祝日の一つであり、祝日法により天文観測による秋分が起こる秋分日が選定され休日とされる[1]。通例、9月22日から9月24日ごろのいずれか1日。

しばしば昼が短くなって「昼と夜の長さが等しくなる日」といわれるが、実際は昼の方が少し長い。詳細は秋分を参照。本項では「秋分の日」と「秋分日」を区別して記述する。

国民の祝日の趣旨

「秋分の日」は、1948年(昭和23年)に公布・施行された国民の祝日に関する法律(「祝日法」、昭和23年法律第178号)によって制定された。同法第2条では「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。」ことを趣旨としている。

休日の扱い

休日としては、1878年(明治11年)改正の年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム(明治11年6月5日太政官布告第23号)による秋季皇霊祭から続くもので、1948年(昭和23年)に廃止される休日ニ關スル件(昭和2年勅令第25号)までこの名称だった。

9月22日が「秋分の日」となった2012年は1896年(明治29年)以来116年ぶりとなり、さらに9月の土曜日にあたったため話題となった[2]

2年後以降の秋分の日は確定していない。ただし、これまでに、天文計算によって求められた秋分日の日付以外の日が秋分の日とされたことはない。

シルバーウィーク

従来、秋分の日が敬老の日と近接する9月中旬頃は、春のゴールデンウィークに対応してシルバーウィークと呼ぶ向きがあった。

2003年の「国民の祝日に関する法律」の改正(いわゆるハッピーマンデー導入)により、敬老の日は9月第3月曜日に変更され、9月15日から21日までのいずれかとなった。 その結果、秋分の日が9月第4水曜日となった場合、敬老の日と秋分の日が飛び石連休となり、「国民の祝日に関する法律」第三条3項[注釈 1]の規定により「国民の祝日」に挟まれる火曜日は、休日となる。

結果として敬老の日前日の日曜日からの4連休(週休2日制であれば土曜日も含めた5連休)となる。この大型連休が発生した場合を、「第2のゴールデンウィーク」もしくは「シルバーウィーク」と呼ばれることが多くなった。 このケースが最初に発生したのは2009年で、2回目は2015年である。次回は計算上2026年となる。

また、秋分の日が9月22日かつ火曜日となった場合には、3連休(または4連休)となる。 このケースが最初に発生したのは2020年であり、次回は計算上2048年となる。

さらには秋分の日が9月第3月曜日となって敬老の日と同日になるケースもあるが、計算上4076年まで生じない[3]

なお、秋分の日が9月第3日曜日(21日)となる可能性はほぼない。 (詳細はシルバーウィークを参照。)

日付

「秋分の日」は毎年9月22日から9月24日の1日間に定められる。祝日法上で「秋分日[注釈 2]としており、日付を指定していない。

「秋分の日」と「秋分日」の関係

毎年国立天文台が「秋分日」を含め作成する翌年の『暦象年表』という小冊子に基づき、施行年の前年の2月第1平日付の官報の公告(特殊法人等)欄の「暦要項」において「秋分の日」として公告される。『暦象年表』以降の将来も秋分日は天文学で計算できるが、このような手続きを経るため正式な「秋分の日」は公告でしか確定しない。なお、この暦要項は、閣議決定などはされず、閣議報告事項でもない[4]。 従って現行制度では、具体的にどの日付が「秋分日」として「秋分の日」となるかは前年の公告まで正式には確定しない。

近年の春分日と秋分日

国立天文台サイトより。将来の日付はあくまで計算に基づく予測であり、将来の天文学的観測により変わる事がありえる。)

暦年 春分日 曜日 秋分日 曜日
2000年平成12年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2001年(平成13年) 3月20日 火曜日 9月23日 日曜日
2002年(平成14年) 3月21日 木曜日 9月23日 月曜日
2003年(平成15年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2004年(平成16年) 3月20日 土曜日 9月23日 木曜日
2005年(平成17年) 3月20日 日曜日 9月23日 金曜日
2006年(平成18年) 3月21日 火曜日 9月23日 土曜日
2007年(平成19年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2008年(平成20年) 3月20日 木曜日 9月23日 火曜日
2009年(平成21年) 3月20日 金曜日 9月23日 水曜日
2010年(平成22年) 3月21日 日曜日 9月23日 木曜日
2011年(平成23年) 3月21日 月曜日 9月23日 金曜日
2012年(平成24年) 3月20日 火曜日 9月22日 土曜日
2013年(平成25年) 3月20日 水曜日 9月23日 月曜日
2014年(平成26年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2015年(平成27年) 3月21日 土曜日 9月23日 水曜日
2016年(平成28年) 3月20日 日曜日 9月22日 木曜日
2017年(平成29年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2018年(平成30年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2019年(平成31年/令和元年) 3月21日 木曜日 9月23日 月曜日
2020年(令和2年) 3月20日 金曜日 9月22日 火曜日
2021年(令和3年) 3月20日 土曜日 9月23日 木曜日
2022年(令和4年) 3月21日 月曜日 9月23日 金曜日
2023年(令和5年) 3月21日 火曜日 9月23日 土曜日
2024年(令和6年) 3月20日 水曜日 9月22日 日曜日
2025年(令和7年) 3月20日 木曜日 9月23日 火曜日
2026年(令和8年) 3月20日 金曜日 9月23日 水曜日
2027年(令和9年) 3月21日 日曜日 9月23日 木曜日
2028年(令和10年) 3月20日 月曜日 9月22日 金曜日
2029年(令和11年) 3月20日 火曜日 9月23日 日曜日
2030年(令和12年) 3月20日 水曜日 9月23日 月曜日
2031年(令和13年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2032年(令和14年) 3月20日 土曜日 9月22日 水曜日
2033年(令和15年) 3月20日 日曜日 9月23日 金曜日
2034年(令和16年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2035年(令和17年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2036年(令和18年) 3月20日 木曜日 9月22日 月曜日

1900年から2299年までの秋分日

日付は日本標準時に基づく。1999年と2000年の間に段差が生じないのは、2000年が400年毎の世紀末閏年のためである。

西暦年 西暦年を4で割った余り
0 1 2 3
1900年 - 1919年 23日 24日 24日 24日
1920年 - 1947年 23日 23日 24日 24日
1948年 - 1979年 23日 23日 23日 24日
1980年 - 2011年 23日 23日 23日 23日
2012年 - 2043年 22日 23日 23日 23日
2044年 - 2075年 22日 22日 23日 23日
2076年 - 2099年 22日 22日 22日 23日
2100年 - 2103年 23日 23日 23日 24日
2104年 - 2139年 23日 23日 23日 23日
2140年 - 2167年 22日 23日 23日 23日
2168年 - 2199年 22日 22日 23日 23日
2200年 - 2227年 23日 23日 23日 24日
2228年 - 2263年 23日 23日 23日 23日
2264年 - 2291年 22日 23日 23日 23日
2292年 - 2299年 22日 22日 23日 23日

行事

仏教各派ではこの日「秋季彼岸会」が行われ、宗派を問わず墓参りをする人も多い。

関連する慣用句など

脚注

注釈

  1. ^ 元来は、5月4日(現みどりの日)を休日とするために制定された条文
  2. ^ 「秋分日」とは、太陽が秋分点(黄経180度)に位置する瞬間を含む日を指す。

出典

  1. ^ 『祝日法』第3条台1項。
  2. ^ 2012年はレアな秋分の日 116年ぶりに9月22日 - ウェイバックマシン(2012年1月15日アーカイブ分) 2011年2月1日更新
  3. ^ 敬老の日と秋分の日が重なることはあるのか? - ただし左記サイトは平均回帰年365.24219日を用いているが秋分の間隔は秋分回帰年を使うべきである。地球が楕円軌道で近日点が移動するため分点至点の各回帰年は全て異なる上、長期で変動する(平均回帰年はその平均)。
  4. ^ 閣議案件は、首相官邸HP 閣議 で公表されている。

関連項目

外部リンク

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