猿沢池
猿沢池(さるさわいけ、さるさわのいけ)は、奈良県奈良市の奈良公園にある周囲360メートルの池。興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景はとても美しく、「猿沢池月」 は南都八景のひとつとなっている。 概要興福寺が行う「放生会」の放生池として、天平21年(749年)に造られた人工池である。放生会とは、万物の生命をいつくしみ、捕らえられた生き物を野に放つ宗教儀式である。 池の北側には三条通りが東西に走り、JR奈良駅から春日大社へと通じ、近鉄奈良駅からはアーケード街「東向商店街」が三条通りの途中に通じ、距離的には近鉄の方が多少近い。猿沢池の北には興福寺五重塔と五十二段と呼ばれる石段があり、その眺望が奈良県景観資産に指定されている[1]。現在、猿沢池園地として整備され、市街地に近いこともあって市民の憩いの場となっている。2017年8月16日には初の取り組みとして10日間限定で、京都の川床を参考に「池床」が設けられた[2]。 猿沢池の七不思議
猿沢池の水は、決して澄むことなくまたひどく濁ることもない。水が流入する川はなくまた流出する川もないのに、常に一定の水量を保っている。亀はたくさんいるが、なぜか蛙はいない。なぜか藻も生えない。毎年多くの魚が放たれているので増える一方であるにもかかわらず、魚であふれる様子がない。水より魚の方が多くてもおかしくないような池。 実際には上流下流があり暗渠となっている。近年池にアオコが常に発生していて、水は緑色であり、関係者を悩ませている[3]。 祭事伝説・その他猿沢池にちなんだ言い伝えはたくさんある。
写真
脚注
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