山田 雄三(やまだ ゆうぞう、1902年12月20日 - 1996年5月25日)は、日本の経済学者(理論経済学)、一橋大学名誉教授。社会保障研究所長、国民年金審議会会長等を歴任。池田内閣の所得倍増計画に参画した。
人物
山梨県出身。1927年旧制東京商科大学(現一橋大学)卒業。福田徳三門下。1929年同助手、1934年同予科教授、1935年助教授、1941年教授。1944年東京商科大学附属図書館長[1]。1949年から1963年までは東京経済大学教授を兼任。一橋大学教授、1955年一橋大学経済学部長。66年定年退官。社会保障研究所(現国立社会保障・人口問題研究所)初代所長。96年従三位[2]。
1951年「日本国民所得推計資料」は国民所得分析の先駆的業績。池田勇人政権の目玉政策であった『所得倍増計画』に参加。国民年金審議会会長。
指導学生に松田芳郎(一橋大学名誉教授)[3]、小野旭(一橋大学名誉教授)、塩野谷祐一(第12代一橋大学学長)、今井賢一(一橋大学名誉教授、スタンフォード大学名誉フェロー)[4]、竹内清(東北大学名誉教授)[5]、佐藤隆三(創価大学名誉教授)[6]、筑井甚吉(大阪大学名誉教授)[7]、藤野志朗(元中央大学教授)[3]、新田政則(元京都産業大学学長)[7]、奥口孝二(南山大学名誉教授)[8]、城山三郎(小説家)[9]、石原一子(実業家)など[10]。
親族
妻は大学の親友だった森泰吉郎(経営学者、森ビル創業者)の妹[11][12]。
著書
- チューネン分配論の研究 (森山書店 1934年)
- 計画の経済理論 序説 (岩波書店 1942年10月)
- 経済学の史的発展 (東洋経済新報社(東洋経済講座叢書) 1947年)
- ピグー「厚生経済学」 その批判と展開 (春秋社(春秋社経済学選書) 1948年)
- 資本主義経済計画と社会主義経済計画 (有斐閣(経済学選書) 1948年)
- 世界各国に於ける国民所得の比較 (アカギ書房 1948年)
- 富の生産と分配 (三省堂出版(社会科文庫) 1949年)
- 国民所得の計画理論 (岩波書店 1949年)
- 社会科学の基礎 「論理的実証主義」の立場にたちて (黎明書房(社会科学選書) 1950年)
- 経済学はいかに進歩したか 経済学史要 (春秋社 1951年)
- 経済学の歩み (宝文館(NHK教養大学) 1952年)
- 日本経済の計画論的考察 (東洋経済新報社 1954年)
- 経済学 (中央経済社(現代経済知識全集) 1955年)
- 現代経済学の根抵にあるもの (白桃書房 1955年)
- 国民所得論 (岩波書店 1959年)
- 経済学のあゆみ (有信堂(文化新書) 1962年)
- 経済の成長と型 国民所得の国際比較 (岩波書店 1963年)
- 社会保障研究序説 (社会保障研究所(社会保障研究所研究叢書) 1968年)
- 流動する経済体制 自由と計画のあいだ (日本放送出版協会(NHK市民大学叢書) 1970年)
- 社会保障政策論 (東京大学出版会 1977年5月)
- 寒蝉 マックス・ウェーバーからG.ミュルダールへ 読書抄録 喜寿記念文集 (中央公論事業出版 1980年4月)
- 寒蝉 続 経済思想として福祉国家を考える (1985年1月)
- 寒蝉 第3集 よりよき社会を求めて (1987年2月)
- 寒蝉 第4集 経済学の転機に臨んで (1989年7月)
- 寒蝉 第6集 価値・自由・人間を考える (1992年9月)
- 価値多元時代と経済学 (岩波書店 1994年10月)
共著・編
- 国民所得の分析 (日本評論社 1947年)
- 国民所得の研究 (高橋長太郎、森田優三共著 東洋経済新報社(東洋経済講座叢書) 1948年)
- 所得・貿易の国際比較 (小島清共著 実業之日本社(叢書・経済理論と統計) 1949年)
- 日本国民所得推計資料 (東洋経済新報社 1951年)
- 近代経済学辞典 (小泉明、篠原三代平共編 春秋社 1954年)
- 経済分析シムポジウム 第1-8 (久武雅夫共編 日本評論新社 1957年)
- 経済学の学び方 (板垣与一、木村元一共編 白桃書房 1958年)
- 経済計画 (山田勇共編 春秋社(日本経済の分析) 1960年)
- 経済成長と産業構造 (塩野谷祐一、今井賢一共編 春秋社 1965年)
- 70年代社会の課題と目標 (至誠堂 1970年)
翻訳
脚注
参考
- 日本人名大辞典
- 山田雄三「名誉教授山田雄三年譜」(PDF)『一橋論叢』第55巻第1号、1966年1月1日、155-160頁、2011年7月9日閲覧。
- 先代
- 新設
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- 社会保障研究所長
- 1965年 - 1973年
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- 次代
- 馬場啓之助
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