大柴広己
大柴 広己(おおしば ひろき、1982年8月27日 - )は、大阪府枚方市出身の日本人シンガーソングライター。音楽レーベル「ZOOLOGICAL」(ゾロジカル)主宰[1]。 天然パーマ、ハット、あごひげが特徴。ニックネームは「もじゃ」[1]。 愛用ギターは、TRUTH TN-35、オベーション スーパーアダマス、センターピックアップのギブソン・ES-330、66年製と思われるクリームブルーのフェンダー・テレキャスターなど。 概説2000年ごろより大阪を中心に活動。2006年、ミニアルバム『ミニスカート』でデビュー。特徴的なハスキー・ボイス、卓越したギターテクニックで、大阪で人気を博した。一人での弾き語りに人一倍のこだわりを持ち、アコースティック・ギター一本での「たった一人っきりで歌う」と銘打った弾き語りのワンマンライブを、2005年と2006年に、大阪のバナナホールにて開催。 2007年夏に上京し、東京に活動拠点を移す。同年12月24日に、「クリスマスなのに一人で歌うin心斎橋クラブクアトロ」と銘打って、弾き語りでのライブレコーディングを敢行。その様子が納められたアルバムを江戸屋レコードより翌年4月3日にリリースした。 2008年、時期を同じくして下北沢を中心にシンガーソングライター・イベント「もじゃまつり」を開催。小林建樹、ミドリカワ書房、磯貝サイモンなど多数出演。同年秋『一日100kmしか移動できない旅』と題し、自ら運転する車で約二ヶ月に渡り、日本中を放浪。そして帰郷後わずか1週間後、『2009年、日本一早い初日の出の前で弾き語りYouTubeツアー』と題し青春18きっぷを使い、北海道根室納沙布岬で初日の出を見る旅に出る。 2009年、南原清隆主演のサッポロビールの企業TV-CM「すべて責任品質」にて「ユー・アー・マイ・サンシャイン」をウクレレとアコースティック・ギターでカバー。 2010年初頭、自身のブログにて、フリーのミュージシャンとして独立した事を宣言。 2010年11月、ニコニコ動画内のニコニコ生放送にて「もじゃ」というハンドルネームで生放送を開始。「自分の曲を他の生放送者が歌っていることを知り、嬉しくて放送を開始した」と生放送内で述べている。のちに自身の曲を歌っていた生放送者と共演を果たす。 2013年2月、音楽レーベル「ZOOLOGICAL」(ゾロジカル)を設立。のち第一弾アーティストとして、谷口貴洋の「スケジュールとコイン」をリリース。 2013年10月、FM802が主催するライブサーキット「MINAMI WHEEL2013」の深夜帯のエクストライベントとして、大柴広己presents『ぼくたちシンガーソングライターズ vol.1』を開催。 2014年2月、ZOOLOGICALレーベル第二弾としてプロデュースしたヒグチアイのデビューアルバム「三十万人」がインディーズとしては異例のスマッシュヒットを記録。10月より、「シンガーソングライターのシーンを作る」という言葉を具現化すべく自ら主宰するシンガーソングライターによるマイク一本の弾き語りフェス『SSW』(大阪城野外音楽堂)を毎年開催する[1]。 2018年、この年から『SSW』が東京(Zepp DiverCity)と大阪(大阪城野外音楽堂)の2日開催となる。同年、Da-iCEのシングル「FAKESHOW」に作詞家として参加。オリコンウィークリーチャート3位を記録。 2021年、丘みどりのシングル「明日へのメロディ」に作詞家として参加。自身初となるオリコンデイリーチャート1位を記録。 近年では、弾き語りでのアジアツアー、ボカロPのれるりりや歌い手メガテラ・ゼロ、めいちゃんとのコラボのほか、CM作家での活動、プロデュース作品も多数発表されている。 人物1年のうちの3分の1を旅の中で過ごす「旅するシンガーソングライター」 スコッチ・ウイスキーが大好き。好きな銘柄は「グレンリヴェット12年」 ギターの音作り・アタッキングが非常にうまく、アコギ・エレキ共にエフェクター類は一切使わず、シールド一本と右手のみでコントロールしている。本人曰く、過去に山口洋と対バンした際、音作りについての質問をしたところ、はっきり「腕」と答えられたことがショックだったためと語っている(当時、山口洋はシールドひとつでライブを行っていた) フェイバリット・ギターアンプはRoland JC-120、なおアンプのセッティングはボリュームが2〜3、トレブル、ミドル、ベースともに5で、ディストーションのパラメータは10とギター・マガジンのインタビューにて語っている。 主な使用機材
エレキのメイン機器は2009年頃に入手した1966年製のテレキャスター。通称=“DON SNOW”。フロントの60年代ギブソン・ナンバードP.A.Fとビグスビーは購入時点で搭載していたそうで、ヘッドのロゴには50年代のデカールが貼られた謎めいた1本である。また本器のフィニッシュは本来ソニック・ブルーなのだが、 当時のタバコのヤニで “ バター・スコッチ ” 風へと変貌。ブリッジのみ、弦をプルする時の弦落ち対策のためマスタリー製に交換した。本人曰く “ これがないと俺の音じゃなくなる ” そうで、毎作品で使用する大柴にとって欠かせない1本。ピックアップはコイルタップにより、シングルとハムに切り替えが可能。主にセンターで使用する。名前の由来はおそらく前オーナーのものと思われる「DON SNOW」の文字がボディに彫られているためである。
愛知県のギター工房、フォーエムが製作するTRUTHのTN-35。黒いボディに緑のピックガードの本器はプロトタイプで、大柴のアコギのメインとなる。木材はトップにシトカ・スプルース、サイド & バックにマホガニー、指板はエボニーを使用。大柴を象徴する 1 本で、ファンの間では “ 青鬼 ” と呼ばれている。本人曰く “ ピックアップの電圧が18Vだから、レンジが低音~高音まですごく広い。ゆえにプレイのすべてが素直に出るから、ちゃんと弾かないと良い音が出ない ” という。なお、TN-35はモニター・アーティストとして色違いで黒を含めた橙、青黄色、赤と4本所有している。
ライブ・ツアー時のメイン・ギターであるオベーションのスーパー・アダマス。ライブで全国を細かく回る大柴にとって、ビンテージのアコギなどを運ぶには不安があり、ボディ・バックがカーボンの本器は心強い相棒となっている。ちなみにもう一本、黒のアダマスも所有しているが、そちらはスロッテッド・ヘッドのものが搭載されている。
1966年製のギブソン・J-45。クリーム色のピックガードが特徴のアマチュア時代のメイン器で、「高校生の時に、ギターマガジンの広告で見て通販で買った」 という。が、届いてみると状態が悪く、フレット、ペグ、ブリッジを交換した。購入当時、ボディの色は赤味が深かったそうだが、海でライブした時に赤がすべて飛んでしまったという。
ネット・オークションで出品された5分後に即購入した。「歌の帯域の邪魔にならないちょうど良いところにいてくれる」ところが気に入っている理由で、エレキを選ぶ基準もその帯域にあるという。 ピックアップはセンターにして使用する。
シングルコイルP-90一発という潔さと、ビンテージの渋さを合わせ持つ1962年製のギブソン・ ES-330。改造点はなし。「33歳の時、33万円で、3月3日に買った」3尽くしの1本。こちらは主にライブで使うギターで、2.8kg という軽さもポイント。“ アコギ弾きの自分には使いやすい ” とのことで、“ こんなに歌に寄り添ってくれるギターがあるんだ ” と本人談。
ライブ、レコーディングで使用するメイン・アンプ。コーラス機能を搭載した 90年代のトランジスタ・アンプで、フェンダーとしては珍しいモデルだが、コーラス機能を使用しない。チャンネルは 1 に接続し、トレブル、ミドル・ベースのツマミは12時の設定が基本。リバーブは10時だが、会場によって微調整する。アンプにはアクリル絵の具で70歳を越えて油絵を始めたという大柴の父がペイントを施している。
大柴のシグネチャー・ シールド。赤色のカールコードで高松のFurious Note Guitarにてすべて手作りで作られているエレキもアコギもこのシールドを使用するそう[2]。 作品インディーズ(前期)インディーズ時代(前期)に自主制作されたCDが、かなりの数が存在する。そのうちいくつかは、オフィシャルサイトで見ることができる。 CDアルバム
コンピレーション・アルバム
インディーズ(後期)デビュー後の発売元はEDOYA。 CDアルバム
受賞歴
脚注出典外部リンク |