三角錐形分子構造
化学において、三角錐形(さんかくすいがた、英: Trigonal pyramid)は、三角錐の底面の角に3つの原子と頂上点に1つの原子を持つ分子の幾何配置である。四面体(四面体形幾何配置と混同してはならない)と似ている。角にある3つの原子全てが同一である時点分子は点群C3vに属する。三角錐形幾何配置をもつ分子およびイオンには、水素化プニクトゲン(XH3)、三酸化キセノン(XeO3)、塩素酸イオン(ClO− アンモニアにおける三角錐形幾何配置アンモニア中の窒素原子は5個の価電子と3つの水素原子との結合を持ち、オクテット則を満たしている。この結果、それぞれの結合角が cos−1(−1/3) ≈ 109.5° と等しい正四面体の幾何配置がもたらされるだろう。しかしながら、3つの水素原子は孤立電子対による反発を受け、幾何配置は結合角107° の三角錐(正三角錐)へとゆがむ。対照的に、三フッ化ホウ素は、ホウ素が孤立電子対を持たないため平面三角形幾何配置をとり、平らである。アンモニアでは、三角錐形構造は素早い窒素反転を経験する[1]。
脚注
関連項目外部リンク |