三振博士(さんしんはくし)とは、法科大学院を修了し、司法試験(制度開始から2011年までの新司法試験)の受験資格を取得後、受験回数の上限である3回の受験全てにおいて不合格になった法務博士(専門職)の学位を有する者を指す俗称である[1]。なお、現在は平成26年3月4日の閣議決定により5年5回に緩和され、27年試験から4回目の受験が可能となっているため、三振博士という言葉は使われなくなっている。
概要
法科大学院は専門職大学院に分類され、修了すると法務博士(専門職)という学位と、司法試験の受験資格が与えられる。以前には、司法試験は法科大学院修了後5年以内に3回までという受験回数制限があったため、合格することなく受験資格を喪失(俗に三振と呼ばれる)する者も現れた。これがいわゆる三振博士、三振法務博士であった[1]。なお、現在は5回に緩和されているが受験期間(法科大学院修了後又は予備試験合格後5年間)の制限は存続する。以下の表の受験資格喪失者数は、受験回数を問わず5年間で合格できなかった者である。
司法試験(新司法試験)の受験資格喪失者数[2]
修了年度 |
受験資格喪失者数 |
累計 |
同年度の法科大学院修了者数 |
同年度までの修了者数累計 |
累計の喪失率
|
平成17年 |
658 |
658 |
2176 |
2176 |
30.2%
|
平成18年 |
2230 |
2888 |
4418 |
6594 |
43.8%
|
平成19年 |
2638 |
5526 |
4911 |
11504 |
48.0%
|
平成20年 |
2639 |
8165 |
4994 |
16498 |
49.5%
|
平成21年 |
2531 |
10696 |
4792 |
21290 |
50.2%
|
平成22年 |
2335 |
13031 |
4535 |
25825 |
50.5%
|
平成23年 |
|
|
3937 |
29762
|
平成24年 |
|
|
3459 |
33221
|
平成25年 |
|
|
3037 |
36258
|
平成26年 |
|
|
2511 |
38769
|
平成27年 |
|
|
2187 |
40956
|
脚注
- ^ a b 西島美保 (2006年1月7日). “三振博士?受験生にのしかかる新司法試験の重圧”. All About. 2013年4月13日閲覧。
- ^ 特記されていない場合新司法試験と予備試験の結果についておよび法科大学院修了認定状況の推移
関連項目