ヴォルタ川ヴォルタ川(ヴォルタがわ、Volta、アカン語:Asuo Firaw)は、アフリカ大陸を流れる全長約1600キロメートル、流域面積約40万平方キロメートルの河川である。 ブルキナファソ国内に源を発し、黒ヴォルタ川(ムフン川)、白ヴォルタ川(ナカンベ川)、赤ヴォルタ川(ナジノン川)などが合流して大河となり、ガーナを通過してギニア湾に注ぐ。第二次世界大戦後、独立を果たしたガーナ政府によってヴォルタ計画が推進され、イギリス、アメリカ合衆国、世界銀行などの財政支援のもとで1966年にアコソンボダムが完成した。これに伴い、ヴォルタ川の途中に世界最大級の人造湖ヴォルタ湖が生まれた。アコソンボダムで行われる水力発電は、周辺の国家(トーゴなど)にまで電力を供給できる規模のもので、各地の生活、工業発展に重要な役割を果たしている。 ブルキナファソ域内の黒ヴォルタ川沿岸の氾濫原にはアフリカローズウッド、シロアカシア、シアーバターノキ、ヒロハフサマメノキ、アフリカン・グレープスと言われるウルシ科の植物(Lannea microcarpa)およびマホガニーのランゲ(Afzelia africana)、カヤ・セネガレンシスなどの生えるサバナまたは河畔林の植生があり、カバ、アフリカゾウ、イボイノシシ、ブッシュバック、ローンアンテロープ、ウォーターバックなどの動物が生息している。川にはティラピアのマンゴーティラピア、ナイルティラピア、ジルティラピアおよびアフリカナマズ、ナイルアロワナ、ジムナーカスなどの魚類も生息している。一帯のサマンデニ・ダム[1]、氾濫原にあるカバの湖[2]、スールー川との合流点一帯[3]およびブクル・デュ・ムウン地方の森林[4]はラムサール条約登録地である。 ガーナ南東部の河口の三角州には干潟、島嶼、砂浜、氾濫原、ラグーン、マングローブ、塩性湿地、河畔林などがあり、インドセンダン、オウギヤシ、キワタ、バオバブなどの樹種が侵入しており、サギ、シラサギ、アオアシシギ、ソリハシセイタカシギ属、セイタカシギ属、アジサシ亜科などの渉禽類およびナイルオオトカゲ、アフリカマナティーが生息している。一帯の海岸ではアオウミガメ、オサガメ、ヒメウミガメなどのウミガメも見られる。三角州に位置するラグーンのソンゴル湿地[5]とケタ・ラグーン[6]もラムサール条約登録地である。 脚注
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