ロバータ・フラック
ロバータ・フラック(Roberta Flack、1937年2月10日 - )は、アメリカ合衆国ノース・カロライナ州出身の歌手。「やさしく歌って」、「愛は面影の中に」などのヒットで知られる。ダニー・ハサウェイやピーボ・ブライソンなどの男性ボーカリストとのデュエット曲(「恋人は何処に」「愛のセレブレイション」など)のヒットでも知られる。 略歴ノースカロライナ州ブラック・マウンテン生まれ。父はピアニスト、母はオルガニスト。バージニア州アーリントン郡で育った[1]。黒人学生のピアノコンクールで優秀な成績を収めて、わずか15歳でハワード大学へ奨学金を得て進学、クラシック、声楽を学ぶ。19歳で大学を出た後はハワード大の大学院に進学したが父親の死で中退し、中学校の音楽教師やナイトクラブでのピアノ演奏をしながらキャリアを積んだ。 1969年6月、デビュー・アルバム『First Take』を発表。 1971年11月公開のクリント・イーストウッドの初監督映画『恐怖のメロディ』にて、『First Take』に収録されていた「愛は面影の中に(The First Time Ever I Saw Your Face)」が使用される。アトランティック・レコードは翌1972年1月に同曲をシングルカット[2]。ビルボードの1972年年間チャートの1位を記録し、第15回グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞した。 1973年、「やさしく歌って(Killing Me Softly with His Song)」も全米1位の大ヒットを記録。これにより、グラミー賞の最優秀レコード賞、最優秀楽曲、最優秀女性ボーカルの三部門で受賞した。Record Of The Year(最優秀レコード賞)を2年連続で受賞したのは、彼女のほかにはU2のみである。 1974年、「愛のためいき(Feel Like Makin' Love)」も全米1位を記録。またR&Bチャート、イージーリスニング・チャートでも1位を記録した。 ダニー・ハサウェイと親交が深く、1972年と1980年にデュエット・アルバムを発表したのに加えて、「恋人は何処に(Where Is the Love)」(1972年)、「私の気持ち(The Closer I Get To You)」(1978年)などハサウェイとの共演ナンバーがアメリカでヒットしている。1982年には「メイキン・ラブ」が小ヒットした。1983年にはピーボ・ブライソンとのデュエット曲「愛のセレブレイション(Tonight, I Celebrate My Love)」がヒットした。また、1991年にはマキシ・プリーストとのデュエット曲「Set the Night to Music(ナイト・トゥ・ミュージック)」がヒットしている。 1999年、髙橋真梨子の曲を英語詞でカヴァーしたアルバム『フレンズ〜ロバータ・フラック・シングス・マリコ・タカハシ』を発表[3]。2014年には平井堅のアルバム『Ken's Bar III』に収録された「やさしく歌って」のカヴァーに本人参加した[4]。 2022年11月、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患して現在闘病しており、会話することも困難になったことが広報担当者により公表され芸能界を引退した[5]。 ディスコグラフィ
日本公演
脚注
外部リンク |