リンジャニ山(リンジャニやま、インドネシア語: Gunung Rinjani)は、インドネシア中部の西ヌサ・トゥンガラ州、小スンダ列島のロンボク島にある活火山である。インドネシアで3番目に高い山で[1]、ロンボク島の最高峰である。同島の北部を占め[2]、高さは3,726 m[2]。これは日本の富士山より50 m低い。
リンジャニ火山の活動におけるカルデラの形成は、13世紀[3]の噴火によるものが初回と考えられ[4]、10km3のマグマに相当する火砕物が噴出し、直径6×8kmのカルデラを形成した[4][5]。
この1257年に起きた噴火は、過去3700年間に起きた噴火では最大規模と推定されている[6]。また、中世ヨーロッパの記録文書には、この噴火の翌年の1258年の夏は異常低温で(夏のない年)、大雨による洪水が頻発したことにより農作物が不作だったという記述がある[6]。
火口に天然温泉がある。尾根まで登ると、カルデラ内にあるセガラ・アナ湖(インドネシア語版、英語版)を展望でき、山頂からはジャワ海とバリ島のアグン山を展望できる[7]。
2018年、リンジャニ山を含むロンボク島はユネスコの世界ジオパークと生物圏保護区に指定された[8][9]。
脚注
- ^ インドネシアで3番目に高いリンジャニ山のトレッキングツアー
- ^ a b 別技篤彦. “リンジャニ山”. コトバンク(世界大百科事典第2版). 2013年7月20日閲覧。
- ^ 古川竜太, 高田亮, Nasution A, 「インドネシア,リンジャニカルデラの形成機構」 『日本地質学会学術大会講演要旨』 2007年 2007巻, 第114年学術大会(2007札幌), セッションID:P-12, p.430, doi:10.14863/geosocabst.2007.0.430.0, 日本地質学会
- ^ a b 古川竜太, 高田亮, A. NASUTION、「P27 インドネシア, リンジャニ火山の13世紀カルデラ形成噴火(日本火山学会2005年秋季大会)」 『日本火山学会講演予稿集』 2005年 2005巻 セッションID:P27, p.127-, doi:10.18940/vsj.2005.0_127, 日本火山学会
- ^ NasutiDnetaL,2003
- ^ a b “13世紀の超巨大噴火、火山を特定”. ナショナルジオグラフィック日本版 (2013年10月1日). 2014年1月23日閲覧。
- ^ “ロンボク島最高峰を登頂”. 西遊旅行. 2013年7月20日閲覧。
- ^ “RINJANI-LOMBOK UNESCO GLOBAL GEOPARK (Indonesia)” (英語). UNESCO (2021年7月27日). 2022年10月21日閲覧。
- ^ “Rinjani-Lombok Biosphere Reserve, Indonesia” (英語). UNESCO (2018年10月). 2023年2月7日閲覧。
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
リンジャニ山に関連するカテゴリがあります。
- Rinjani - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program
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