ミッチェル・パリッシュ
ミッチェル・パリッシュ(Mitchell Parish、1900年7月10日 - 1993年3月31日)は、アメリカ合衆国の作詞家。 生い立ちパリッシュは、マイケル・ハイマン・パシェリンスキ (Michael Hyman Pashelinsky) として、ロシア帝国統治下のリトアニアに生まれた[1]。パリッシュが満1歳にも満たないときに、家族はアメリカ合衆国へ移住し、客船「ドレスデン (SS Dresden)」で、1901年2月3日に米国へ到着した。一家は、まず、父方の祖母の親戚がいたルイジアナ州に定住したが、後にニューヨークへ移った。 経歴1920年代後半には、パリッシュはニューヨークでティン・パン・アレーの作詞家としての地位を既に確立していた。 歌詞を提供した代表作には、「スターダスト」、「スウィート・ロレイン (Sweet Lorraine)」、「夢のディープ・パープル 」、「アラバマに星落ちて (Stars Fell on Alabama)」、「ソフィスティケイテッド・レディ (Sophisticated Lady)」、「ヴォラーレ (Volare)」(英語詞)、「ムーンライト・セレナーデ 」、「Mr. Ghost Goes to Town」、「そりすべり (Sleigh Ride)」、「ワン・モーニング・イン・メイ (One Morning in May)」や、PBSが制作した『This Old House』の最初のテーマ曲だった「Louisiana Fairy Tale」などがある。 作曲家ホーギー・カーマイケルとは、「スターダスト」に歌詞を提供したほか、「リバーボード・シャッフル (Riverboat Shuffle)」や「ワン・モーニング・イン・メイ」などスタンダード曲となった数々の楽曲で共作している。1939年には、グレン・ミラーのバラード「サムタイム (Sometime」の歌詞を、ミラーと、チャミー・マグレガー (Chummy MacGregor) とともに書いた[2]。 1949年、パリッシュは、バンドリーダーのアル・グッドマン (Al Goodman) が作曲した「The Allen Stroll」に歌詞を付けたが、この曲は、フレッド・アレン (Fred Allen) のラジオ番組『The Fred Allen Show』の中でコメディ的な役割を担っていた、アレンが「Allen's Alley」を散歩するという設定のコーナーで、毎週流れた。1949年4月4日の『The Fred Allen Show』では、新曲「Carousel of Love」が披露された。この曲は、デマルコ・シスターズ (the DeMarco Sisters) が歌い、アル・グッドマン楽団が演奏した。 1987年にブロードウェイで公開されたレヴュー『Stardust』は、パリッシュが作詞した楽曲を取り上げた作品であった。この公演は101回上演され、1999年には再演も果たした。初演当時のインタビューの中でパリッシュは、デューク・エリントンが作曲し、作詞はアーヴィング・ミルズ (Irving Mills) とされているスタンダード曲「ムード・インディゴ (Mood Indigo)」も、自分が歌詞を書いたものだと述べた。この件についてパリッシュは「悔しいという思いはもうありませんが、いささか残念ではあります」としていた[2]。 グレイトフル・デッドのローディーを務めたスティーヴ・パリッシュ (Steve Parish) は、パリッシュの大甥にあたり、自伝『Home Before Day Light』の中で、パリッシュとジェリー・ガルシアが会ったときのことを書き記している。 1972年、パリッシュはソングライターの殿堂 (Songwriters Hall of Fame) 入りを果たした[3]。 死ミッチェル・パリッシュは、1993年にマンハッタンで死去した。92歳であった。パリッシュはニューヨーク州エルモント (Elmont) のベス・デイヴィッド墓地 (Beth David Cemetery) に埋葬された。 ブロードウェイ作品
脚注
参考文献
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