ミズバク大冒険
『ミズバク大冒険』(ミズバクアドベンチャー)は、1990年8月にタイトーから発売された業務用の横スクロールアクションゲーム[1]。日本国外版のタイトルは『Liquid Kids』となっている。 水と森林があふれる平和なウッディレイクに、火の国から現れたファイヤーサタンの配下によって住人が捕えられ大混乱となった。かつてファイヤーサタンからウッディレイクを救った魔法使いの子孫である「ヒポポ」が、代々伝わる水の魔法を利用してウッディレイクを守るというストーリー。 リリース日本国内では1992年にPCエンジン、1998年にセガサターンに移植され、欧州では2003年にAmigaに移植された。 アーケード版は後に、日本国内ではPlayStation 2用ソフト『タイトーメモリーズ 下巻』(2005年)に収録され、北米および欧州ではPlayStation 2ならびにXbox、Windows用ソフト『Taito Legends 2』(2006年)に収録された。2021年にアーケードアーカイブスの1作品としてPlayStation 4版とNintendo Switch版が配信。PCエンジン版は2008年にWii用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信された。 ゲーム内容システム8方向レバー、2ボタン(攻撃、ジャンプ)でヒポポを操作する。攻撃ボタンでミズバクダン(ミズバク)を投げる。ボタンを連打すると連続して投げることもでき、ボタンを押しっぱなしにすることでミズバクダンを大きくすることが出来る。 ミズバクダンは投げると一定回数までバウンドし、バウンドし終わるか何かにぶつかると水が放出され、地形に沿って流れて行く。この水は敵に当たると気絶し、気絶した敵に再度攻撃か接触することで吹き飛ばすことができる。吹き飛ばした敵を別の敵に当てて行くと高得点。また、流れた水にヒポポが乗ると高速で移動でき、ステージギミックを動かしたりアイテムを移動させることが可能。 全7ラウンド17ステージ。通常ステージはゴールとなる扉に入ることでクリア。ボスステージではクリアするごとにどちらかの扉を選ぶ演出が入り、それにより次のステージが変化する。ステージ内には隠し扉が存在し、それに入ると特定の部屋を経由してワープすることが可能。 なお、敵もしくはその攻撃と接触したり、岩や鉄骨に潰される、あるいは針山に落ちるとミスとなる。 アイテム基本アイテムのバケツ、ポンプ、ピストルと、特殊な効果を及ぼす複数の特殊アイテムが登場する。
特定のステージではヒポポの妹が登場し、倒される前にゴールすると残機が増える。 開発本作の音楽は、『サンダーフォックス』に参加したKARU(海野和子)が手掛けた[2]。 本作の音楽は、子どもでも覚えやすいメロディにするという方針が立てられており、メインテーマである「仲良くしようよ!みんな友だちさ!!」はそのコンセプトが強く表れている[2]。 他の曲もこの方針が適用されており、たとえばステージ3の「TOY PANIC」はホンキートンクのような音色を特徴とする[2]。また、ステージ5の「大きな大きな木の下で」は、軽快な前半部とワルツ長の後半部で構成されている[2]。 移植版
スタッフ
評価
1991年に刊行されたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』内の「ビデオゲームフルリスト」の紹介文では、「カバのヒポポを操り、ミズバクダンで敵を倒すコミカルアクション。アイテムも豊富でワープゾーンもあった。ボスもコミカルで楽しかった」とゲームシステムの奥深さやキャラクター造形に関して肯定的なコメントで紹介されている[13]。
ゲーム誌『セガサターンマガジン』ソフトレビューでは5、7、6の18点(平均6.0点)[12]。レビュアーは「AC版稼働から8年経過してからの移植を意外に感じて古さは否めないながら忠実な移植でとっつきやすい」、「コンティニューが無限、ポポ〔ママ〕の足が遅いがこれのおかげで後半の厳しいトラップ地帯で慎重になれる」、「破裂した水玉だけでなく流れる水でも敵を倒せて楽しい」、「難易度のばらつきがあるがワープでボス直前まで行くことも可能なためアクションが苦手でも楽しめる」と、移植度やゲームシステム、ゲーム性や難易度に関して概ね肯定的な評価を下している[12]。 脚注
関連項目
外部リンク |