ミスティック・リバー
『ミスティック・リバー』(Mystic River)は、2003年のアメリカ合衆国の映画。クリント・イーストウッド監督・製作・音楽。アメリカ合衆国の作家デニス・ルヘイン作の同名のミステリー小説(日本語版はハヤカワ文庫)を原作としている。題名はマサチューセッツ州を流れる実在の川である。 『許されざる者』『マディソン郡の橋』『スペース カウボーイ』など、90年代に数々の名作を世に送り出してきたイーストウッド監督による重厚なサスペンス・ドラマである。1つの殺人事件を通して四半世紀振りに再会した、ある過去を持つ幼馴染の3人の男性の運命を描く。それぞれに交錯する嘘や疑いが、事件を思わぬ方向へと発展させてしまう描写が高く評価され、第76回アカデミー賞で作品賞を始めとした6部門にノミネートされ、ショーン・ペンが主演男優賞、ティム・ロビンスが助演男優賞をそれぞれ獲得した。 あらすじボストン近郊のミスティック川沿いにある小さな町、イーストバッキンガム。犯罪稼業から足を洗い雑貨店を営むジミーと、家族と共に平凡な毎日を過ごすデイヴ、そして州警察刑事のショーンの3人は、今は特に親しい仲ではないが、かつては隣近所で暮らし、少年時代を共に過ごした幼馴染である。近所の道路脇には、乾きかけのセメントに3人が名前を刻み込んだものが今も残っている。実は、彼らが11歳のとき、デイヴが見ず知らずの大人に誘拐され、性的暴力を受けたのを境に離れ離れになったのだ。 それから25年経ったある日、ジミーの愛娘が遺体となって発見され、殺人課の刑事となっていたショーンがその事件の担当となる。デイヴは今も過去のトラウマに悩まされていた。妻のセレステは事件当夜に血まみれで帰宅した彼に不安を隠しきれず、ジミーに夫が犯人だと思うと告白する。彼は自らの手で娘の復讐を果たそうと、デイヴを呼び出す。少年に悪戯をしていた男を殴り殺して血まみれになったと主張する彼の言葉を信じず問い詰め、娘を殺したと自白させる。ジミーはデイヴを殺害し、ミスティック川に沈める。 一方、ショーンは真犯人を逮捕。それは殺された娘のボーイフレンドの弟とその友人だった。デイヴが殴り殺したという男の死体も発見された。真相をショーンから聞いたジミーは、激しい悔恨の念に打ち震える。許されざる罪を犯しながら、法による裁きを免れたジミーに、ショーンは人指し指を向ける。 キャスト
評価レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは207件のレビューで支持率は88%、平均点は7.80/10となった[3]。Metacriticでは42件のレビューを基に加重平均値が84/100となった[4]。 賞歴
DVD参考文献
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