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マクラーレン・オートモーティブ

マクラーレン・オートモーティブ
McLaren Automotive Limited
種類 株式会社
本社所在地 イギリス
イングランド,サリー州,ウォキング
マクラーレンテクノロジーセンター
設立 1985年12月2日(マクラーレン・カーズ)
2010年(マクラーレン・オートモーティブ)
業種 自動車製造
事業内容 自動車の製造,販売
代表者 マイケル・ライターズ(CEO)
主要株主 マクラーレン・グループ英語版
関係する人物 ロン・デニス(創業者)
ポール・ウォルシュ(マクラーレン・グループ会長)
ロバート・メルビル(デザインディレクター)
外部リンク https://cars.mclaren.com/
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マクラーレン・オートモーティブ (McLaren Automotive) は、イギリスの高級スポーツカーメーカーである(前身はマクラーレン・カーズ)。イギリスのサリー州ウォキングにあるマクラーレン・テクノロジーセンター英語版を拠点とし、スーパーカーを自社生産する。2017年7月、マクラーレン・オートモーティブは、マクラーレン・グループ英語版の100%子会社となった。

起源と創設者

2010年、マクラーレン・オートモーティブ設立。前身は1985年に設立されたマクラーレン・カーズ(McLaren Cars)。同社は1992年、マクラーレン・F1(McLaren F1)を発表する。その後マクラーレン・オートモーティブが立ち上がる1994年から2010年の間、マクラーレン・カーズは活動を休止。当初マクラーレン・オートモーティブは、新ベンチャー企業として投資を意識し、既存のマクラーレン・グループ会社とは別であったが、2017年7月に創設者ロン・デニスが株を売却した後にグループに合併された。

マクラーレンの創設者であるブルース・マクラーレンについて、

合併、スピンオフ、成長

1980年、マクラーレンはロン・デニスのプロジェクト4レーシングチームと合併。カーボンファイバーはすでに航空宇宙用途で利用されていたが、完全なレーシングカーモノコックに適用された実績はなかった。マクラーレンは、新車MP4/1でモーターレースでのカーボンファイバーの採用を開拓し、これが フォーミュラ1に新しいレベルの剛性とドライバーの安全性をもたらすことになる。1988年8月、チームプリンシパルであるロン・デニスとゴードン・マレーが新しい車の開発をスタート。1992年にマクラーレン・F1が発売され、その総生産台数はわずか106台であった。

SLRマクラーレンでのメルセデス・ベンツとのコラボレーションの後、マクラーレン・オートモーティブは、2010年に独立したメーカーとして再スタートする。同社は2011年にMP4-12C、2012年に同スパイダーモデルを発売。限定生産のP1は2013年に生産を開始し2015年に終了。毎年新車ないしは新モデルをリリースするビジネスプランを発表した後、2014年650S、そして570Sと540Cで構成される新しいスポーツシリーズを2015年に発表している。2016年9月にP1に続いて子供向けの初の電気自動車、P1TMを発表した[1]

本社と施設

マクラーレン・オートモーティブは、マクラーレン・グループであるマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)と、隣接するマクラーレン・プロダクション・センター(MPC)を拠点としている。 2つの施設は地下通路で繋がっており、MPCは部分的に地下に建設されている。

2017年、マクラーレンはシェフィールド市とロザラム市の間に位置する、アドバンスドマニュファクチャリングパークに5,000万ポンドのマクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(MCTC)を建設すると発表。この施設は、マクラーレンロードカー用のカーボンファイバーシャーシを構築し、複合タブの製造をより細かく制御できることを目的としており、タブの設計と開発のペースも向上する。MCTCは、ケンブリッジ公爵ケンブリッジ公爵夫人バーレーン王国皇太子が式典に招待され、2018年11月に正式に開設[2]。2020年までにMCTCでの完全生産がスタートする。

製品と戦略 

マクラーレンは、2015年にベースとなる3カテゴリーを発表。スポーツ、スーパー、アルティメイトの3シリーズに分類 (*現在は、GT、スーパーカー、アルティメイト)。スポーツシリーズとスーパーシリーズの車には、PSでの車の出力に基づいて名前が付けられ、その後にモデル指定が続く(Cはクラブ、Sはスポーツ、GTはグランドツアラー、LTはロングテール)。エントリーレベルのスポーツシリーズは、570S、570Sスパイダー、570GT、540C、600LT、600LTスパイダーで構成。マクラーレンのコアモデルであるスーパーシリーズには、当初650S、625C、675LTだった。これらは2017年に720S、720Sスパイダーに置き換えられた。ハイエンドのアルティメイトシリーズは、P1とP1 GTRが主導し、現在は元のF1の後継となることを目的とした、セナ、セナGTR、スピードテールエルバが含まれる。マクラーレンF1はアルティメイトシリーズ、MP4-12Cはスーパーシリーズに包括される。

ラインアップ

アルティメイトシリーズ
3つのシリーズからなるラインナップの最上位スーパーカー
外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
セナ 3,994cc V型8気筒ツインターボ MR 800PS 世界限定500台
セナGTR 825PS サーキット専用車世界限定75台
エルバ 815PS ルーフ、フロントウインドウスクリーン、サイドウインドウは未装備。世界限定399台
スピードテール V型8気筒ツインターボ+電気モーター 1050PS  F1同様の座席配置をもつ3人乗りの車両。世界限定106台
セイバー V型8気筒ツインターボ 800PS セナがベース。北米限定15台
ソーラスGT 5,200cc V型10気筒自然吸気 840PS サーキット専用車。世界限定25台
W1 V型8気筒+電気モーター 1,275PS P1の後継モデル。世界限定399台
スーパーカー
主力スーパーカーモデル。先進性を象徴するテクノロジーのひとつとしてカーボン製シャシー『カーボン・モノセル』を採用している。
外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
765LT 3,994cc V型8気筒ツインターボ MR 765PS 世界限定765台
アルトゥーラ 2993cc V型6気筒ツインターボ+電気モーター 680PS マクラーレン初のハイブリッドカー。
750S 3,994cc V型8気筒ツインターボ 750PS 720Sの後継モデル。
グランドツアラー
かつてのスポーツシリーズにあたるマクラーレンのエントリーモデル。
外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
GTS 3,994cc V型8気筒ツインターボ MR 635PS GTの後継モデル。
現行車種はソーラスGTとW1以外すべてディヘドラルドアを採用している。

過去の車種

外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
F1 6,100cc V型12気筒NA MR 636PS 1991年発表。エンジンはBMW製。
P1 GTR 3,799cc V型8気筒ツインターボ+電気モーター 1,000PS サーキット専用車 台数限定
P1 916PS 世界限定375台
外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
MP4-12C 3,799cc V型8気筒ツインターボ MR 600PS 2011年発表。
675LT 675PS LTはF1 GTRの“ロングテール”を継承。
650S 650PS P1の下位モデルに位置し、MP4-12Cの後継モデル。
625C 625PS アジア限定モデル。日本では未発売。Cはクラブを意味する。
720S 3994cc 720PS 650Sの後継モデル。クーペモデルのディヘドラルドアはルーフ部分も開く。
外観 車名 排気量 エンジン 駆動方式 最高出力 解説
570S 3,799cc V型8気筒ツインターボ MR 570PS 2015年4月のニューヨーク国際オートショーで発表された[3]
540C 540PS 2015年4月の上海モーターショーで発表された[4]
570GT 570PS 2016年3月のジュネーブモーターショーで発表された。
620R 620PS 570S GT4の公道走行バージョン。世界限定350台
600LT 600PS 570Sがベース。F1 GTRの"ロングテール"を継承。
GT 3,994cc 620PS マクラーレン初のグランドツアラー。

コラボレーション

メルセデス・ベンツ・SLRマクラーレン

未発表車両

メルセデス・ベンツとのパートナーシップにより、さらに3台の車が提案された。P9は、より安価なモデルを備えたミッドシップのベビースーパーカーであり、P8(または「SLS」)は、フェラーリ・F430ベントレー・コンチネンタルGTアストンマーティン・DB9などの車と競合した。両車も自然吸気V8エンジンを搭載することになっていた。またP10は、SLRマクラーレンの代替車の予定だった。

しかし、メルセデス・ベンツ・SLS AMGと呼ばれる、フラッグシップスポーツカーを製造するにもかかわらず、メルセデスはプロジェクトにコストをかけすぎで、本来の堅実なビジネスができていないと噂され、3台すべての車が2005年に中止された。SLS AMGは570bhp(430 kW; 580 PS)以上の自然吸気V8エンジンを搭載していた。ただし、P8プロジェクトとは関係ないと考えられている。

コンセプトカー

セナ GTR コンセプト(2018年)

マクラーレンGT

マクラーレンGTは、マクラーレン・オートモーティブにおけるGTレース活動のために2011年に設立され、マクラーレンGTレース車の開発から製造までを担っている。この部門は現在、720S GT3 および 570S GT4の設計、開発、製造を担当。

最初に開発された車は、2011年に発表された MP4-12C GT3であり、開発年を経て、2012年にはヨーロッパ全土でレースを行うために25台が顧客に届けられた。デビューシーズンには、13のマクラーレンGTカスタマーチームが14カ国を訪れ、FIA GT1世界選手権、ブランパン耐久シリーズ、バルセロナ24時間、英国GT、シティチャレンジバク、FFSAフレンチGT、GTカップにて、計19回のレースで勝利を収めた。

計19のマクラーレンGTカスタマーチームが2013年シーズンに参戦し、世界15のチャンピオンシップで、108のレースに参戦。チームはトータル 27のポールポジション、23の勝利、さらに39の表彰台フィニッシュと3つのチャンピオンシップタイトルを獲得した。

大成功を収めた2013年のシーズン以降、マクラーレンGTは、北米でのピレリ・ワールド・チャレンジ・チャンピオンシップにおいて、12C GT3カーがデビューを果たし、カスタマーサポートを拡大した。

およそ15台の650S GT3 が、2015年のレースシーズン中にデビューを果たし、数々の勝利を収めた。とりわけマクラーレンGTカスタマーレーシングチームのフォン・ライアン・レーシングは、シルバーストンでのブランパン耐久シリーズで勝利を収め、デビューシーズンの650S GT3でブランパン耐久シリーズの最初の勝利を記録した。

650S GT3は2016年の主要なGT3カーであった。同年2月、オーストラリアのチームTekno Autosportsは、オーストラリアのマウントパノラマサーキットで、ドライバーのアルヴァロ・パレンテ、シェーン・ヴァン・ギスベルゲン、ジョナサン・ウェブとともに、バサースト12時間で総合優勝した。ブランパンGTシリーズ耐久カップでは、イギリスのチーム’ガレージ59’が、ドライバーのヴァン・ギスベルゲン、ロブ・ベル、コーム・レドガーとともに、モンツァ3時間とポール・リカール1000kmで優勝、年間タイトルも獲得した。

マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)

マクラーレン・オートモーティブのビスポーク部門である。2011年に正式に発足したMSOの起源は20年以上も前に遡り、オーナーのためにマクラーレンF1のサービス、メンテナン ス、およびパーソナライズを行うために、1990年代初頭に設立されたマクラーレンカスタマーケアプログラムから部門が発展した。

出典

  1. ^ Vincent, James (27 September 2016). “McLaren's first electric car is for under-sixes only”. The Verge. https://www.theverge.com/2016/9/27/13071214/mclaren-first-electric-car-p1tm-kids 19 October 2016閲覧。 
  2. ^ Royal opening for McLaren Automotive's new £50m carbon fibre innovation and production centre”. McLaren (14 November 2018). 24 November 2018閲覧。
  3. ^ 【NYオートショー2015】マクラーレン、エントリー・レベルの新モデル「570S」を発表。auto Blog 2015年4月10日
  4. ^ 英マクラーレン、上海ショーで最もお求めやすいマクラーレン「540C クーペ」世界初公開。Car Watch 2015年4月20日

外部リンク

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