フサベル
フサベル(Husaberg)は、かつて存在したスウェーデンのオフロード用オートバイのブランドである。 概要1986年にハスクバーナのオートバイ部門がカジバに売却された際、ハスクバーナで4ストロークエンジンを手掛けていたエンジニア(トーマス・グスタフソン、ルーベン・ヘルミン、アーバン・ラーソン、ビョルン・エルウィン)が、自分たちの理想のオフロードバイクを作るために退職。ここに小さな機械会社の元オーナーであるローランド・セーデルクヴィストも加わって、1988年に創業した。なおグスタフソンはライダーとしても最高の腕を持っており、1985・1988年の欧州エンデューロ選手権(当時世界選手権は無かったので実質的に最高峰)でタイトルを獲得していた[1]。 社名は最初の試験工場を建てた場所、フサベル・ウッデ半島に由来する[2]。 エンデューロの世界選手権を制覇するなど競技の世界では結果を残したが、車両価格が高価になってしまったこともあって経営の方は振るわず、1995年にKTM傘下に入った。現在のKTMがスローガンとしている「Ready to Race」はもともとはフサベルのもので、会社の買収時にスローガンごと購入したものである[3]。フサベルは代わりに、80~90年代はまだ最新技術の一角で、創業者たちのアイデンティティとも言える4ストロークエンジンに由来する「4 Stroke Force」をスローガンとした。 2008年のバンク角70度の4ストロークエンジンを最後に独自エンジンの開発は終了。シャシーの基本設計およびエンジンはKTMのものが用いられるようになり、それまでのブランドの精神から外れる2ストロークエンジンも搭載されるようになって、ブランドの独自性は失われたと言われている[4]。 2013年にハスクバーナがクロス・インダストリーズ(KTMの親会社)により買収され、フサベルとハスクバーナは同一グループとなり、両者は統合。この時母体はフサベルとなったが、社名及びブランド名はフサベルではなくハスクバーナに統一されることになり、フサベルは25年の歴史に幕を下ろした。 歴史
モデル2011年モデル
2010年モデル
2009年モデル
2008年モデル
軍用スウェーデン陸軍のデモンストレーションチーム、Armén Lejon(アルミーン・レイオン)のオートバイとして使用されている。 脚注
外部リンク |