フィル・ウッズ(Phil Woods、本名:Philip Wells Woods、1931年11月2日 - 2015年9月29日)はアメリカ合衆国のジャズミュージシャン(アルトサクソフォーン、他)。
来歴
マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれ。
マンハッタン音楽学校やジュリアード音楽院で学びながらジャズピアニストであり作曲家であるレニー・トリスターノに大きな影響を受けた。卒業後すぐにビバップのサクソフォーン奏者として認められ、キャノンボール・アダレイやソニー・スティットと同様に偉大な先達チャーリー・パーカーの後継者と目された。
1968年渡仏、ヨーロピアン・リズム・マシーン(The European Rhythm Machine)を結成し録音を残した。1972年には再びアメリカに活動の場を移した。
ジャズではないが、彼を有名にしたポップ・ミュージックの録音としてビリー・ジョエルの「素顔のままで(Just the Way You Are)」でのアルトサクソフォーン・ソロがあげられる。その他スティーリー・ダン、ポール・サイモンとも共演している。
ウッズは自身の録音で7回グラミー賞にノミネートされ、4回グラミー賞を受賞した。
また彼はチャーリー・パーカーの未亡人であるチャン・パーカーと結婚し、パーカーの遺児二人の継父となった事でも知られる。
2015年9月29日、83歳で死去[1]。
ディスコグラフィ
リーダー作品
1950年代
- Jon Eardleyと共同名義, 『ポット・パイ』 - Pot Pie(1954年10月、1955年2月録音) (Prestige) 1963年
- 『ウッドロア』 - Woodlore(1955年11月録音)(Prestige) 1956年
- 『ペアリング・オフ』 - Pairing Off(1956年6月録音)(Prestige) 1956年
- ドナルド・バードと共同名義, 『ザ・ヤング・ブラッズ』 - The Young Bloods(1956年11月録音)(Prestige) 1956年
- ジーン・クイル、サヒブ・シハブ、Hal Steinと共同名義, 『4アルトズ』 - Four Altos(1957年2月録音)(Prestige) 1957年
- ジーン・クイルと共同名義, 『フィル&クイル』 - Phil And Quill(1957年3月録音)(Prestige) 1957年
- 『スガン』 - Sugan(1957年7月録音)(Prestige) 1957年
- ジーン・クイルと共同名義, 『フィル・トークス・ウィズ・クイル』 - Phil Talks With Quill(1957年9月、10月録音)(Columbia) 1957年
- 『ウォーム・ウッズ』 - Warm Woods(1957年録音)(Epic) 1958年
1960年代
1970年代
- 『フランクフルトのフィル・ウッズとヨーロピアン・リズム・マシーン』 - Phil Woods and his European Rhythm Machine at the Frankfurt Jazz Festival(1970年3月録音)(Embryo) 1970年
- 『カルダン・アット・モントルー』 - Live At Montreux 72(1972年6月録音)(Verve) 1972年
- New Music by the New Phil Woods Quartet (Testament) 1974年
- 『ミュージック・デ・ボア』 - Musique du Bois(1974年1月録音)(Muse) 1974年
- ミシェル・ルグラン楽団と共同名義, 『イメージ』 - Images (RCA Victor) 1975年(グラミー賞:最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・パフォーマンス)
- 『フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン』 - Phil Woods & The Japanese Rhythm Machine(1975年7月録音)(RCA Victor) 1976年(「東京厚生年金会館」におけるライヴ)
- 『ザ・サン・スイート』 - The New Phil Woods Album(1975年10月~12月録音)(RCA Victor) 1976年
- 『ライブ・フロム・ショーボート』 - Live from the Show Boat(1976年11月録音)(RCA Victor) 1977年(グラミー賞:最優秀インストゥルメンタル・ジャズ・パフォーマンス(個人もしくはグループ))
- 『ソング・フォー・シスファス』 - Song for Sysiphus(1977年11月録音)(King) 1978年
- 『アイ・リメンバー…』 - I Remember(1978年3月録音) (Gryphon) 1979年
- Phil Woods Quartet Live(1979年5月26日録音)(Adelphi) 1980年
- More' Live(1979年5月26日録音)(Adelphi) 1982年(グラミー賞:最優秀インストゥルメンタル・ジャズ・パフォーマンス(個人もしくはグループ))
1980年代
1990年代
- Space Jazz Trioと共同名義, Phil's Mood (Philology) 1990年
- All Bird Children(1990年6月録音)(Concord Jazz) 1991年
- Jim McNeelyと共同名義, Flowers For Hodges (Concord Jazz) 1991年
- The Little Big Bandと共同名義, Real Life(1990年9月録音)(Chesky) 1991年
- Full House(1991年9月録音)(Milestone) 1992年
- Franco D'Andreaと共同名義, Our Monk(1994年11月録音)(Philology) 1994年
- Plays The Music Of Jim McNeely (TCB) 1995年
- Mile High Jazz Live In Denver (Concord Jazz) 1996年
- ベニー・カーターと共同名義, Another Time, Another Place(1996年3月録音)(Evening Star) 1996年
- Astor and Elis (Chesky) 1996年
- The Comlete Concert (JMS) 1996年
- Celebration!(1997年1月録音)(Concord Jazz) 1997年
- The Rev And I (Blue Note) 1998年
- 『クール・ウッズ』 - cool woods (somethin' else) 1999年
2000年代以降
- 『スリル・イズ・ゴーン』 - The Thrill Is Gone(2002年6月録音)(Venus) 2003年
- Robert Anchipolovsky and Tony Pancella Trioと共同名義, Tel Aviv Jazz Festival (Philology) 2006年
- Grace Kellyと共同名義, Man with the Hat (Pazz) 2011年
- ビル・メイズと共同名義, Phil & Bill(2010年9月録音)(Palmetto) 2011年
- Dialogues With Christopher
コンピレーション
- Into The Woods (The Best Of Phil Woods) (Concord Jazz, 1996)
参加アルバム(一部)
外部リンク
脚注