Share to: share facebook share twitter share wa share telegram print page

 

ティトゥス・クィンクティウス・フラミニヌス (紀元前123年の執政官)


ティトゥス・クィンクティウス・フラミニヌス
T. Quinctius T. f. T. n. Flamininus
出生 不明
死没 不明
出身階級 パトリキ
氏族 クィンクティウス氏族
官職 法務官紀元前126年以前)
執政官紀元前123年
テンプレートを表示

ティトゥス・クィンクティウス・フラミニヌスラテン語: Titus Quintius Flamininus、生没年不詳)は、紀元前2世紀中期・後期の共和政ローマ政務官紀元前123年執政官(コンスル)を務めた。

出自

フラミニヌスはパトリキ(貴族)であるクィンクティウス氏族の出身。ノーメン(氏族名)のクィンクティウスは、プラエノーメン(第一名、個人名)のクィントゥス(数字の5)に由来する[1]。何人かの古代の著述家は、クィンクティウス氏族の歴史は初代ローマ王ロームルスの時代に遡り、ルペルカーリア祭との関連を述べている[2][3][4]ティトゥス・リウィウスによれば、ローマ第三代王トゥッルス・ホスティリウスの時代にセルウィリウス氏族、ゲガニウス氏族、クリアティウス氏族、クロエリウス氏族、トゥッリウス氏族と共にアルバ・ロンガから移住したとする[5]。カピトリヌスのファスティには、紀元前471年にティトゥス・クィンクティウス・カピトリヌス・バルバトゥスが氏族最初の執政官となって以来、継続的にクィンクティウス氏族出身の執政官が記録されている[6][7]。ラミニヌスの祖父は神官(フラーメン)であり、このためその子孫がフラミニヌスのコグノーメン(第三名、家族名)を名乗ったとの仮説がある[8][9]

カピトリヌスのファスティの損傷のため、父および祖父の名前は不明であるが、紀元前150年の執政官ティトゥス・クィンクティウス・フラミニヌスが父、紀元前198年の執政官ティトゥス・クィンクティウス・フラミニヌスが祖父であると思われる。しかし、祖父はその兄で紀元前198年の執政官ルキウス・クィンクティウス・フラミニヌスが父である可能性もある[10]

経歴

執政官就任年とウィッリウス法の規定から逆算して、フラミニヌスは遅くとも紀元前126年にはプラエトル(法務官)に就任したはずである。紀元前123年には執政官に就任する。同僚執政官はプレブスのクィントゥス・カエキリウス・メテッルスであった[11]。同年にガイウス・センプロニウス・グラックス(グラックス弟)が護民官に当選し、兄の意思を継いで過激な改革を開始した[12]

フラミニヌスの執政官任期中に、スキピオ・アエミリアヌスによって紀元前142年に破壊されたカルタゴの地に、ローマの植民都市が建設されることとなった(コロニア・ユノニア)。しかし、ティトゥス・リウィウス[13]プルタルコス[14]は、これを翌紀元前122年のことで、グラックスを建設責任者としている。何れにせよ、このコロニア・ユノニアは、地中海の対岸に建設された、最初の植民都市であった。

キケロはフラミニヌスを子供の頃に見たことがあり、「彼は立派なラテン語の能力を認められていたが、教養は無かった。」と評している[15]

脚注

  1. ^ Gundel H. "Quinctius", 1963, s. 987-988.
  2. ^ オウィディウス『祭暦』、II, 373.
  3. ^ アウレリウス・ウィクトル『ローマ氏族の起源』、XXII, 1.
  4. ^ Gundel H. "Quinctius", 1963, s. 988
  5. ^ リウィウスローマ建国史』、I, 30, 2.
  6. ^ カピトリヌスのファスティ
  7. ^ Gundel H. "Quinctius", 1963, s. 989.
  8. ^ Gundel H. "Quinctius 42", 1963, s. 1039.
  9. ^ Pfeilschifter R., 2005, s. 32
  10. ^ Münzer F. 1920, s. 120.
  11. ^ Broughton I, pgs. 512
  12. ^ リウィウス『ローマ建国史』、エピトーム60.7
  13. ^ リウィウス『ローマ建国史』、エピトーム60.8
  14. ^ プルタルコス『対比列伝:ガイウス・グラックス』、X
  15. ^ キケロ『ブルトゥス』、259

参考資料

古代の資料

研究書

  • Drumann W. Geschichte Roms in seinem Übergange von der republikanischen zur monarchischen Verfassung oder Pompeius, Caesar, Cicero und ihre Zeitgenossen. Hildesheim, 1964.
  • Broughton R. Magistrates of the Roman Republic. - New York, 1951. - Vol. I.
  • Gundel H. Quinctius // Paulys Realencyclopädie der classischen Altertumswissenschaft . - 1963. - T. XXIV, 1 . - S. 987-997 .
  • Gundel H. Quinctius 42 // Paulys Realencyclopädie der classischen Altertumswissenschaft . - 1963. - T. XXIV, 1 . - S. 1039-1040 .
  • Münzer F. Römische Adelsparteien und Adelsfamilien. - Stuttgart, 1920
  • Pfeilschifter R. Titus Quinctius Flamininus. Untersuchungen zur römischen Griechenlandpolitik. - Göttingen: Vandenhoeck & Ruprecht, 2005

関連項目

公職
先代
ガイウス・カッシウス・ロンギヌス
ガイウス・セクスティウス・カルウィヌス
執政官
同僚:クィントゥス・カエキリウス・メテッルス・バリアリクス
紀元前123年
次代
グナエウス・ドミティウス・アヘノバルブス
ガイウス・ファンニウス
Kembali kehalaman sebelumnya