おは天(おはてん)とは、ウェザーニューズが携帯電話の動画配信サービス向けに制作・配信している動画気象情報番組。日本国内向けのほか、「台湾式おは天」・「韓国式おは天」があり、それぞれ台湾及び韓国の携帯電話でも配信されている。本稿では、主に日本向けのコンテンツについて記述する。
概要
- auのEZチャンネルに番組を提供したことがスタートのきっかけとなり[1]、その後3キャリアへ展開拡大を図った。
- 番組の収録は、配信の関係で前日の午後に全て千葉県千葉市美浜区の幕張テクノガーデンにある、ウェザーニューズ・グローバルセンター内WNI SITEのAスタジオ(クロマキーセット)で行っている。台湾版、韓国版も同所で収録している。番組の内容は、各エリア毎で若干内容は異なるものの、配信日の天気や季節の話題と配信日当日の当該エリアの天気概況、番組で取り上げられた話題に関連したウェザーニュース携帯サイトのコンテンツ紹介などとなっている。配信されてくる動画の長さは約50秒である。EZチャンネル対応端末では視聴したい地域の番組を個別に登録(端末内の最大登録番組数は3番組まで)する必要があったが、EZチャンネルプラス対応端末では、その端末の置かれている地域の番組が自動的に配信されてくるので、他地域の番組を視聴するにはEZチャンネルから番組を選択する必要がある。
配信チャネル
日本向け「おは天」
韓国向け
台湾向け「OHA!天氣」
キャスターの公募
日本
11期までは、募集時期になると、インターネット上や各種オーディション情報雑誌などで募集要項が公開される。そして、PCサイトか携帯サイトからエントリー - 書類選考 - オーディション受験 - 一般投票 の流れであった。オーディションで各エリア7名が選ばれ、その中から携帯サイトの有料会員によるインターネット投票(PCからは受け付けていない)で各エリア上位2名が選出され、キャスターとなった。
12期では、従来オーディションで一般投票に進出する候補者を各エリア7名に絞り込んでいた部分が、自己PR動画撮影のみ(プレスリリース上の表記は「オーディション」のまま)となり、書類選考を通過した候補者すべてが一般投票の対象とされた。
「ケータイお天気キャスター・オーディション」という名称で始まったこの公募制は、2007年7月からは『Weathernews Update』が携帯電話で視聴できるほか、BSデジタル放送やCATVの番組でも放送されるようになったため、2007年9月から担当の第7期生募集からはオーディション名称が「ウェザーニュース・オーディション」に改められた。なお、2009年7月1日時点で、「今後はオーディションを不定期に開催[2]」となり、募集告知ページの公開が終了となった。
オーディションが不定期開催になった理由について、ウェザーニューズからは特にコメントを発表や説明をしていないが、ウェザーニューズ取締役の石橋知博は自身のTwitter上にて、おは天卒業後に職業としてキャスターを追い求める人が増えたのが一因である事を明らかにしている[3]。
なお、7つのエリア分けになってから(4期 - 12期生)は、各エリア(関東/近畿/中部/北海道/東北/中国・四国/九州・沖縄)出身の18歳から30歳までの女性を応募対象としていた。
2010年11月11日付のウェザーニュースキャスターブログにおいて、日本国内でのキャスター・オーディションを行う旨が発表された。今回は応募資格を18歳以上の男女を対象としているが、学生や芸能プロダクションなどの事務所に所属している人は応募不可となっている[4]。
韓国・台湾
日本ではオーディションを中止していた間も、韓国式・台湾式おは天キャスターの募集・オーディションは継続されている。時期になるとインターネットサイト上で募集要項などが公開される。
キャスターとしての出演終了後
「おは天」キャスター、ウェザーニュースキャスターの中には、任期終了後にウェザーニュースのBSデジタル放送や各地のCATVに配信されている「ウェザーニュース」や、ウェザーニューズが運営するインターネットでの24時間無料気象情報チャンネル「SOLiVE24」のキャスターをはじめ、各地の放送局のアナウンサーや契約キャスターになるなど、各種メディアでの活動を続ける者が多い。韓国式・台湾式おは天キャスターも同様で、帰国後地元で活躍を続けたり、中にはカン・ハンナの様に本番組の出演を機に日本での芸能活動を開始したキャスターもいる[5][6]。また、李芝妍、應潔のように(日本の)SOLiVEキャスターに抜擢されるケースもある。
日本版の沿革
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- 2004年(平成16年)
- 4月8日 - KDDI「EZチャンネル」にて、初の天気チャンネル「ウェザーニュース」を配信開始した[7]。このときは全国版のみ存在した。番組内の決め台詞「今日の『おはよう』の挨拶に添える天気の一言『おは天』は……」[注 1]が、本コンテンツ名の由来である。
スカパー・CATV向け動画番組にも自ら出演していた同社取締役の石橋知博と、現在も当番組の演出である村田泰謁が制作を手がけ、『予報士などが解説するのではなく、例えるなら近所のパン屋のお姉さんが天気を教えてくれるような親しみやすさで』(村田)という方向性から、大学4年生のインターン時に前述の動画番組に出演し、翌2000年にWNIに入社した田口裕美がキャスターを務めた。後にオーディションで第1期生が決定するまで、田口は毎日登場[注 2]。以降も、2006年2月の2期生デビューまでキャスターを務めた。
- 7月 - さらに付加価値のある情報料有料チャンネルとして新たなスタートを切った。(実際には2004年8月末まで無料キャンペーンを実施したので、課金は2004年9月から)
- 2005年(平成17年)
- 9月 - 「ウェザーニュース(全国版)」に加え、「ウェザーニュース(地域版)」が関東(東京/神奈川/千葉/埼玉/栃木/群馬/茨城)、中部(静岡/愛知/岐阜/三重/長野/山梨/石川/富山/福井/新潟)、近畿(大阪/兵庫/京都/奈良/和歌山/滋賀)の3エリアで展開されるようになった。このころ、2005年11月から出演するお天気キャスター公募制とするため、上記3地域から各2名ずつ募集した[8]。
- 11月1日 - キャスター選考を通過した6名が第1期生として番組に出演を開始した[9]。
- 11月7日 - JR東日本の山手線を走るE231系の車内モニターに表示されるコンテンツ「トレインチャンネル」で、関東版キャスターの顔が出るようになった[10]。
- 2006年(平成18年)
- 2月1日 - 1期生関東キャスターの長嶺加奈子が、番組内企画でサポーターから寄せられた詞を元に制作した楽曲を、東京・台場のライブハウス、ZEPP TOKYOにて披露[11]。「100円ライブ」として、携帯各社公式サイトの有料加入者が入場できる(当時は105円コースのみだった)形式をとった。
- 2月14日 - 北日本版(北海道/青森/岩手/秋田/宮城/福島/山形)および西日本版(広島/岡山/山口/鳥取/島根/高知/愛媛/香川/徳島/福岡/佐賀/長崎/熊本/大分/宮崎/鹿児島/沖縄)の2エリアが創設され、第2期生は10名でデビューした[12]。
- 6月1日 - 第3期生10名がデビューした[13]。
- 9月4日 - 北日本版が北海道版と東北版に分割、また、西日本版が中国・四国版と九州・沖縄版に分割され、第4期生14名がデビューした。任期は2006年12月31日までで、この地域の枠組みは12期まで続いた[14][15]。
- 9月21日 - 「EZチャンネルプラス」の情報バラエティ番組「EZ Today's ウォッチ プラス」にて、天気情報コーナー『おは天』を展開するようになった。「EZチャンネルプラス」では、「EZチャンネル」のように自分で受信したい地域の番組を登録するのではなく、その端末のある場所によってその地域の番組が自動的に配信されてくる仕組みとなった[16]。
- 12月12日 - トレインチャンネルがJR新宿駅と渋谷駅の大型モニターでも流れるようになる。サービス開始セレモニーに関東版の宮島咲良キャスターとサポーターが参加した。
- 12月26日 - トレインチャンネルがJR東日本の中央線快速を主に走るE233系でも流れるようになった[17]。
- 2007年(平成19年)
- 1月1日 - 第5期生14名がデビューした。以降、4ヶ月毎に交代するサイクルが確立された[18]。
- 2月22日 - この日から東北チャンネルに1名欠員が出たため、東北版おは天は2007年4月30日の任期終了まで13人全員で担当するようになった。
- 4月23日 - トレインチャンネルが埼玉高速鉄道の2000系や埼玉高速鉄道の駅に設置されている大型モニター「Sai-Net Vision」[注 3]でも流れるようになった[19]。
- 5月1日 - 第6期生14名がデビューした[20]。
- 6月1日 - BSデジタル放送、ケーブルテレビにて放送されていた番組「お天気物語」にかわり、新しい動画天気番組「朝のウェザーニュース」「昼もウェザーニュース」「夜はウェザーニュース」放送開始。これら3番組は全国版であるが、7地域分割のショートコンテンツ「Weathernews Update」もスタート。こちらには現役おは天キャスターも出演している[21]。
- 9月1日 - 第7期生13名がデビューした。なお、この期のキャスターを選出する一般投票の終了後に東北代表でデビューする予定だった1名が出演を辞退したため、最初から13人でスタートした[22]。
- 12月3日 - 「EZ Today's ウォッチ プラス」の中のお天気番組が終了し、新たにEZチャンネルプラス内で「ウェザーニュース・おは天」がスタート。
- 12月22日 - トレインチャンネルがJR東日本の京浜東北線と根岸線を走るE233系1000番台でも流れるようになった。こちらは従来の番組(静止画)とは異なり、動画コンテンツである[注 4][23]。
- 2008年(平成20年)
- 1月1日 - 第8期生14名がデビューした。このころから関東のオーディション会場であるサンプル・ラボでも関東版の募集要項が掲示されるようになり、また、サンプル・ラボのweb会員から関東エリアの投票を受け付け、最終日に合算されるようになった[24]。
- 5月1日 - 第9期生14名がデビューした[25]。
- 9月1日 - 第10期生14名がデビューした[26]。
- 12月16日 - キャスターの関東地区二次オーディションの、ネットによる完全ライブ中継を初めて実施[27]。
- 2009年(平成21年)
- 1月1日 - 第11期生14名がデビューした[28]。
- 4月12日 - 全地域の二次オーディションのネットによる完全ライブ中継を初めて実施[29]。
- 5月1日 - 第12期生14名がデビューした[30]。
- 7月1日 - 今後はオーディションを不定期に開催することになった。
- 9月1日 - 第12期生の期間が終了。エリア分けをやめ「全国版おは天」として1番組のみ公開、従来通り前日午後に収録したものを配信している模様。引き続き7地区別となっている「Weathernews Update」と共に、SOLiVE24キャスターと、これまでのおは天キャスター卒業生から一部メンバーが出演している。
- 2010年(平成22年)
- 7月1日 - トレインチャンネルが当日から運行開始した、JR東日本の京葉線を走るE233系5000番台でも流れるようになった[31]。
- 2011年(平成23年)
- 3月31日 - トレインチャンネルへの情報提供を終了。これは、翌4月1日からのコンテンツ提供元が日本気象協会となったことから。
- 2012年(平成24年)
- 3月31日 - 同日更新分を以て、EZチャンネルへの配信を終了。これは、EZチャンネル自体のサービス終了に先駆けてのこと。翌4月1日からは、山岸キャスター出演の「番組終了告知」が毎日配信されている。
かつて出演していたキャスター
- 名前の順番は五十音順で、出演当時のもの。任期満了後に改名された方でWikipedia内リンクの設定をされている方は、リダイレクト先にリンク。
- 名前の太字は「ウェザーニュースLiVE」出演中の者。
- 2009年9月 - 2010年3月
オーディションが休止となったために、これ以降はSOLiVE24キャスターを中心としたウェザーニュースキャスターが日替わりで担当する様になった。
- 月曜日 - 大澤有紗
- 火曜日 - 小野英美
- 水曜日 - 山岸愛梨
- 木曜日 - 林裕子[注 14]
- 金曜日 - 田中みのり
- 土曜日 - 堀田奈津水
- 日曜日 - 李芝妍(LEE Jee Youn、ジオン)・應潔(YING Chieh、チェイ)(交代で担当)
- 2012年3月の配信終了直前に担当していたキャスター
※配信終了時、全員SOLiVE24キャスター。ただし、横町はディレクター兼務。
キャスターの待遇
以下は、日本のおは天キャスターの場合である。募集の際、オーディションch.などに条件が明記される。
- 出演期間は、約4ヶ月間。
- 給与は、月額20万円が出演費用として支給される。
- 給与とは別に必要に応じ、スタジオ付近のマンスリーマンションが用意される。
- 休暇は、週休二日制。
韓国式・台湾式キャスターの条件は、各国ウェザーニュースサイトの「オーディションch.」に記載される。
キャスターの業務
「おは天」への出演以外の周辺業務も、キャスターの業務に含まれる。
各国式共通
- おは天ブログに掲載する文章の制作及び、アップロードする写真のモデル。
韓国式・台湾式キャスター
「おは天」以外に、以下の番組にも出演する。
- 韓国語・中国語による「日本の天気」動画天気予報番組
- 収録した番組は、ウェザーニュース日本・韓国・台湾の各公式ページから閲覧出来る他、『SOLiVE Asia』の2時台、BS910chの3時台に挿入され放送される。
- 「天気の力」(各国版および日本語版) - なお、こちらはOGが出演することもある。
- 卒業時などは『SOLiVE Asia』にゲスト出演することもある。
脚注
注釈
- ^ この決め台詞はその後言わなくなっていたが、2009年10月12日配信から一時的に再度使用された。
- ^ その為、田口は便宜上「第0期おは天キャスター」と呼ばれることがある。
- ^ 埼玉県最大のインターネットプロバイダである彩ネット(本社:埼玉県川口市)の子会社、彩ネットアドが運営する車内映像メディア(埼玉高速鉄道2000系)及び駅構内モニター。
- ^ 電車の車内メディア向け動画気象番組の提供は日本初で、同社初の16:9ワイド映像での番組製作でもある(これまで提供を行った線区の車内映像メディア向け気象情報は、画面アスペクト比4:3の静止画映像による提供だった)。
- ^ a b 2010年4月からはWNIサイト内の動画番組「Weathernews Update」及びtvkの報道番組に出演していた。
- ^ 2010年10月26日に『SOLiVE トワイライト』を担当。
- ^ 同年2月下旬に「都合により降板した」と、携帯サイト内で発表された。
- ^ 2010年10月現在は、FM横浜・FM香川などのお天気コーナーへ出演中。
- ^ 同時にデビュー予定だった坪井友里は任期開始前に出演辞退。
- ^ a b 2011年12月まで、「Weathernews Update」に出演。
- ^ 2009年4月13日配信の「おは天」で卒業宣言をし、同期生より一足先に降板。
- ^ 2011年3月現在、「Weathernews Update」に出演中。ただし、登場頻度は非常に少なく、実質山田や伊藤の補佐役的な位置付けにある。
- ^ 2010年10月20日・21日・23日〜25日には本名の横町藍で『SOLiVE トワイライト』を担当。以後、「Update」においても同名で出演している。
- ^ 林が喉の調子の悪化で休養していた、2009年12月 - 2010年2月の間は、山岸愛梨・田中みのりが交代で担当。
出典
関連項目
外部リンク
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サポーター参加型企画 | |
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関連事業 | |
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かつての関連企業 | |
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出演所属気象予報士 | |
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関連人物 | |
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- ^ a b SOLiVE24ではキャスターとしても出演
- ^ ウェザーニュースLiVEではキャスターとしても出演
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